姉、学園に思いを馳せる
お祖父様お祖母様からの言葉にあったように、学園への入学を伝えられ次の日から、工房の仕事を抑え学園で学ぶ事を中心に勉強を進め出す。
数学はフレディとイルさんのおかげで大丈夫だろうとのボニーさんの言葉を貰い、
語学に関してはミランダが得意としており先立って教えて貰っていた為、読み書きもそこそこでき、辿々しくもあるが喋ることもできるので、更に勉強が必要だと思ったが、
「エスメ様の入学するクラスは授業が無い知れません」
テアさんの言葉に首を傾げると
「高位貴族の集まるクラスは必須教科ですが、エスメ様の入る平民クラスは基本教科を学ぶクラスですので」
どこに重きを置き学ぶかはクラスによって違うのだとハンナさんの言葉に
「そうなのですね」
頷き、返事をするも勉強は続ける事を決め、
「魔法学もございます。エスメ様は教科書を覚えておいでですのでこちらも問題無いかと」
ハンナさんの言葉に興味が引かれ
「魔法学。どんな事を学ぶのでしょうね」
昔の人生で行った学校の様に実験や実地体験などがあるのではと心を馳せると、
「実地よりも教室での勉強が多いですよ」
自分の考えを見抜いたボニーさんの言葉に
「そうなのですか?言葉と体感が一緒になって理解しやすいと思うのですが」
残念です。
期待しすぎてしまった事に反省をしつつ、授業があるという事は教える教師がいると言う事。
どんな事が学べるのか楽しみに思いつつ、何よりも
「授業も気になりますが、制服も気になります」
学園ということであるのだろうと思い、話題に出すと
「制服が楽しみですか?」
意外そうな雰囲気の3人に、
「学園の制服って憧れませんか?」
首を傾げながらの言葉に
「憧れですか?」
困惑した返事に、
「はい。想像なのですが王都にあり様々な家の方々が集う場所ですから、流行りを取り入れた制服なのかと思うのです」
装いに興味が無くても、可愛い服を見るのは心が躍る。
前の人生では制服の可愛さで学校を選ぶ子もいた程出し、どう自分なりにアレンジを効かしつつ校則違反しないギリギリ範囲を探るスリルもあって楽しかった。
友達とのお喋り。
お菓子を持ち寄ったり、本の貸し借りをしたり。
勉強やテストもあるし、嫌な思い出もある。
けれど、それ以上に楽しい思い出い多い。
「友達できるといいなぁ」
ポツリとこぼした言葉に
「エスメ様ならば沢山できとかと思います」
テアさんの言葉に、
「ありがとうございます。沢山できるように頑張ります」
笑顔で返事を返せば、ミランダの元へ行く時間となり
「行ってきます」
見送りに来てくれた、ハンナさん、テアさん、ボニーさんの手を振り街へと歩いて行った。
第219話
学校は様々なことがありましたが、楽しい事も嫌な事も同じぐらいあった記憶があります。
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ネタバレを含みますが短編に本編終盤の弟ディランの心境と日々を書いております。
お時間ありましたらお読みください。
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