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姉、情報をえる



今までに無い程の大きな音を打つ心臓がある部分に手を当て、細く長く息を吸い込み気持ちを落ち着ける。


どこにでもついて行くと言ったけれど、

不意打ちのように重要な場所へ連れて行くのはやめて欲しい。


心の中でぐったりしながら愚痴をこぼす。


必死になって動かした頭が疲れを訴え、体が重く感じているが街歩きの時間は短いので気持ちを切り替えイルさんの手を握り、左右に首を動かし左右にあるお店を見ていく。


店舗を構えている大通りを抜けるとお祭りの時には沢山の人が集まっていた噴水の広場は、お祭り時ほどでは無いが今も人が多く集まり、露店が数件出ており呼び込みに買い物をする人達と沢山の人が集まっている。


イルさんの手を引きながら興味が引かれた店を覗き、店主さんと挨拶を交わし眺めていく。


野菜を中心にパンや果実にチーズや牛乳が売られいるが、価格が書かれておらずどうするのかと思えば、

口頭での値段交渉が始り、


ある程度の値段は決めているけれど交渉で値段が決まるのね。


白熱する値段交渉を聞きながら邪魔にならないように店から離れ、次の店へ移ると新聞のような紙が置かれており、見える範囲を読むと王都での誰ぞれの失敗を面白おかしく書かれており


どこの時代にもこういうネタはあるのね。


書かれていた内容に興味はないので次の見出しを読むと


『 ルーク殿下婚約者

  筆頭公爵家アメリア嬢に決定 』


力強く太文字で書かれた文字に記者の気持ちが痛いほど伝わり、


婚約者ができるということはおめでたい事。


お祖父様とお祖母様が忙しくされていたのは殿下の婚約の事かな?


紙の試作と制作に刺繍の事で部屋に籠ったり、裏庭で紙漉きをしたりとしていたが屋敷の中が忙しない空気だったのは感じていし、お祖母様との刺繍の話をしている時は少しお疲れ気味に見てとれた。


ぼんやりと考え事にふけっていると店主さんからの視線で意識を戻し、お礼を告げ店を後にした。


一通り露店を見終わり次をどうするのかイルさんを見上げると、


「お疲れでございましょう。少し休憩を挟むのはいかがですか?」


微笑みながらの提案に頷き短く返事をすると、噴水の広場を離れ再び大通りへ戻り1件のお店へ入って行く。








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