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姉、弟からサプライズを受ける。


昨晩はアイロン試運転や実験、お祖父様とお祖母様への報告を行うとすぐさま採用の許可がいただいけたので、晩餐で一息入れ、食後のティータイムでアイロンを王都の屋敷でも使用しランドリーメンドの反応を伺い改めてお父様、お母様へ許可を取り販売へと乗り出すことを改めて確認し合い、


「おやすみなさい」


久しぶりに自室へ戻ろうと立ち上がると隣に座っていたディランに袖を掴まれ、不思議に思い顔を見ると迷子の様な不安で寂しそうな表情に、何事も無かった様にソファに腰を下ろし、


「ディラン、お祭りでいただいたお菓子はもう全部食べた?」


ソファから立ち上がった事など無かった様に話を始めると、


「いえ、焼き菓子が多かったので日々食べていこうかと思っております」


ディランも何無かったように会話を始めてめくれた。


「私も、まだ食べ切れてなかってどれから食べようか楽しみにしているの」


自室に保管しているお菓子とルイから借りたカバンを返しておらず、


「ルイのお母様にお礼とお借りしているカバンをお返ししないとね」


子供達と街を回離、楽しかった事を思い出しながら告げれば、


「そうですね。ルイのご両親は父親はお祖父様の部下で、お母様はお針子として職についていると聞いております」


ディランからの情報に頷き、


「そうね。では、裁縫道具はどうかしら?」


針もハサミも仕事道具としても家庭でも使えると思うの。


お礼の品の候補を出せば、頷いてくれ


「良い案かと思います。明日、イルに伝え準備させますので届き次第お礼に尋ねましょう」


日にちまで決めてくれたので、


「ええ、一緒に行きましょう。楽しみだわ。明日どんな服を着ようかな」


明日、王都への出発だが、あえて触れずに話を進めてゆく。


「そうですね。では、お祖母様からいただいたワンピースの中でお選びになると良いかと思います」


ルイの母親はお針子です。もしかすると針を入れた服があるかもしれません。


付け加えられた言葉に、


「確かに!もし自分が針を入れた服を着てくれていると解れば嬉しいもんね」


手を軽く叩き頷き、同意をした後、


「ディランはどうするの?」


何気なく聞けば


「祭りの日に着た洋服で行きます」


予想していたのかすぐさま返事返ってきたので、頷き返し、そこからはたわいのない話を続けていると


「ディラン様、エスメ様。そろそろベットに入りませんと明日起きる事ができなくなりますよ」


フレディのいつもの注意に、ディランと目を合わせ、


「そうね。そろそろ寝ないとね」


「ええ。姉様の仕事の見学もありますしね」


笑い合いながら手を握り合い、ディランのベットへと入り


「フレディ、おやすみなさい」


「おやすみ、フレディ」


2人でフレディに夜の挨拶をすると


「ディラン様、エスメ様。おやすみなさいませ」


従者の礼と共に挨拶が終わると部屋を出ていった。


何か話をしないとと考えながらもベットに入り布団に包まれてしまうと今まで感じなかった眠気が急に襲ってきて、瞼を上げる事ができなくなる。


「姉様、おやすみなさい」


ディランの声と共に暖かな何かに包まれた様な感じがながら夢の中へ入っていった。


フッと意識が覚醒し瞼を開けると、そろそろ起きる時間で、寝ている間に抱き込んでいたディランを起こさないように、ゆっくりと抱き込んでいた手を浮かる。


寝顔をじっくりと見た後、慎重に体を動かしベットから出て、壁側を音を立てないように歩き、衝立まで辿り着くと手早くメイド服に着替えた。


そうこうすればフレディの到着を告げるノック音に対応すると、


「おはよございます。姉様、フレディ」


起こしてしまったのか、ベットの上に座り朝の挨拶をくれたディランに慌て振り向けば、


「フレディ、着替えを」


ベットから出て、先程まで自分が使っていた衝立に入っていく姿と手早くディランの洋服を手に取ったフレディを見送り、


もう少しディランの寝顔を堪能したかったのに。


エプロンのリボンを結び直しながら、ぼんやりとしていると


「姉様、リボンが縦になっております」


いつの間にか着替え終わったディランの声に驚くも、布が擦れる音と共に動くので振り向く事はせずに立っていれば、同時になぜか室内防も解かれ結び直された。


「ディラン、フレディ、ありがとう」


手早く直してくれた2人のお礼を告げると


「いえ、お気になさらず」


ディランの返事に頷き、3人でディランの部屋を出て小さな声でお喋りしながらキッチンに向かい、2人から離れ、手早く窯に火を入れ、バケツを手に持ち2人共に井戸へ行き水を汲み、キッチンへ戻る。


2日も一緒にいれば、前から一緒に過ごしていたかの様に馴染み、クック達も慣れたのかいつも通りに動き戸惑い手を止めることも、失敗する事も無く終わらせ、3人で一息ついた後はランドリーへ行き、いつも通りに洗濯をこなす。


ディランはメイド長と話を、昨日のアイロンの使用許可がでた事を告げているのか、何やら真剣な表情で話をしており、気になりつつも動かしている手を止める事はせず、手早く終わらせる。


「お待たせ」


洗濯が終わり、見学をしていた2人の元へ行くと、


「お疲れ様です」


ディランの言葉に微笑み返し、


ランドリーと出ると3人少し早足で自室へ向かい手早く着替えをし、


「姉様、朝食は外でできるようにクックからサンドイッチをいただきました」


フレディの手にあるカゴの中身を教えてくれ、ディランに手を引かれ馬車へと乗り込んだ。


朝お邪魔するには早い時間で、屋敷朝食を取りながらゆっくりするのだと思っていたので、想像もしていなかった事に驚きと嬉しさを感じ馬車に乗っていれば、あっという間に馬車が停止し


「姉様、手を」


ディランに言われるまま手を差し出し、馬車から降りると青い花が咲き乱れており、


「綺麗ね」


間の前に広がる光景に見惚れると


「ネモフィラという名の花だそうです」


ディランの言葉に頷き、その場でしゃがみ小さな青い花を1本摘みディランの耳の上に刺すように置くと

鷹色の髪とネモフィラの青が良く合い


「ディラン、連れて来てくれてありがとう」


知らない間に計画を立ててくれたことへのお礼を告げると、少し眉間に皺を寄せた後


「喜んでいただけて嬉しいです」


苦笑しながらの言葉に聞き、周りを見ればあっという間にシートが引かれ食事ができる準備か整えられていた。







第129話


つばめが空を飛ぶ姿を見ました。あっという間に春が終わり初夏がやってくるみたいです。


ブッマークや評価、いいねボタンをいただき誠にありがとうございます。


ネタバレを含みますが短編に本編終盤の弟ディランの心境と日々を書いております。

お時間ありましたらお読みください。

https://ncode.syosetu.com/n4082hc/

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