表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
56/68

五十五 とりあえずは

 私は私を見つめるハルベルトの瞳に、彼が私に一緒に考えていこうと伝えているのだと理解した。

 結婚して閉じこもるんじゃなくて、別の道を模索したいと言った私の言葉を彼は受け入れるどころか一緒に考えてくれて、さらに一緒に考えて行こうとまで言ってくれているのだ。


 大変だったら周囲の力を借りようとも。


 ええ、あなたの奥さんに今日なったとしても、私は大学を通いきるつもりだし、休みの度にあなたに会いに行けるようにアルバイトだってして見せる。


 ええそうよ!

 エコノミークラスの席だって私は平気な女じゃ無いの!


 私は壇上の婚約者に、彼だけわかるように、愛している、と唇を動かした。


「あなた。結婚式は早い方がいいかしら。」

「そうだね。鴨が逃げる前に捕まえておかなければ。」

「そうね。グリロタルパに納まっているならば心配は無いけれど、今後はミモザに会いにこっちに頻繁に来るらしいものね、彼は。ええ、カーンぐらいに素敵な外見ね。これはがっちりと囲い込んでおかないと。」


 私は両隣の両親がいつもの両親で本当に嬉しいと、苦笑いするしかなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ