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ウラオモテ  作者: 篠河真紀
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視線が見る先

「優、おはよう。」

朝教室に入れば、数少ない私の友人が挨拶をして来た。

「おはよう。」

ただ淡々と、言われた通りの言葉を私も返す。


私は、教室に入った瞬間の空気が嫌いだ。

ガラリと音を立てて扉を引けば、教室の中の人間が一斉にこちらを振り返ってくる。

一瞬、時間が止まる。


この時間が止まったかのような感覚がどうしようもなく不快だった。


そして振り返っておきながら、私の姿を確認すれば一気に興味をなくしたように、またそれぞれの時間が進み始める。


なんのために振りかえられなければならないのか。

自分のために振り返っているわけではないことは知っているが、この瞬間に痛みを覚える。

何か、悪いことをしてしまったかのような感情に陥る。

お願いだから、誰も私を見ないで。


椅子を引いて席についても気は休まらない。

自分の後ろの席に人が座っているというだけで、

なんとも言えない不安にかられる、別に何がどう怒るわけでもないのに。

私はいつだって人の視線に怯えていた。

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