ガマ
野原に湿地がある
そこに群生する緑の草が一斉に揺れた
草の名は、ガマ
そよ吹く風にガマの穂が揺れる
雄花もなく、雌花もなく
ガマが水面に葉を伸ばしている
ひとむれの風が水面を渡った
強い風ではない、ピアノだ
吹いては止み、吹いては止み
風は徐々に厚みを増した
と、伸び盛りの葉が大きくそよいだ
葉が歌う、こみあげる熱情を
穂は歌う、これより往かんとする見知らぬ地を
己を鼓舞する詩を歌う
汝、ガマの穂よ
黄色き葯の花を開け
実を結びて冠毛をかむれ
風に乗り、遠く飛べ
彼方の水に落ちて、根を張るがいい
そよげ、ガマの穂
いざ花開くまで、みっしり肩を寄せ合うがいい
そよげ、ガマの葉
ブルブルふるえて大きく育て
熱情を忘れぬために、そよげ、ガマの穂
そよげ、ガマの葉
『仙台市立八軒中学校 吹奏楽合唱部 あすという日が』 you-tubeに収録
この歌詞を越えるものを書けるとは思いません。
ふつふつと力をたぎらせる歌詞だと思います。
動画を見れば理解いただけるでしょう。
制服を葉になぞらえました。
私は感心しませんが、身体を揺らして歌う様は風になぶられる葉のようです。
とても心に訴えかける歌です。