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第1話 ~和葉と深雪~

この作品はすでに発表済みです。

詳しくは活動報告「あいさつとお詫び」をよくお読みください。

 竹沢和葉は、魔法使いになりたいと願う四歳の女の子だ。

彼女は何よりも兄が大好きだった。母親のために小説家を目指し、やれゲームだそれ外遊びだと自由気ままな友達ともろくに遊ばず、ただひたすらに小説家を目指して日々努力していた。

毎日毎日、本を読み、物語を書き、兄に頼んでネットに投稿し、アドバイスをもらってはまた物語を書く。繰り返し、繰り返し。

しかしそれでも、彼女は飽きなかった。自分の頭で考え、自分の手で書いた人物が、物語の中で踊る、冒険する。この世界でなら、どんな夢だって現実になる。面白い物語を書けば書くほど、兄が喜んでくれる。彼女にとってはそれが何よりのご褒美だった。彼女は飽きるどころか、日に日に熱心に執筆するようになっていったのである。


今日はどんなお話を書こうか。私はわくわくしながら、最近買ってもらったばかりの新型子供用PCを開く。

二つ年上のお兄ちゃんが両親に懇願して買ってもらったという、私の今年の誕生日プレゼント。お兄ちゃんは、プレゼント用の大きな箱を覗き込む私に、頑張れよ、応援しているからと言ってくれた。その時私はこう言って宣言したのだ。

『うん! 私、もっといっぱい、いっぱいお話を書くね! そうしたら、魔法使いになって、たくさん読んでもらうんだ!』

と。現在、一つ目の約束であるたくさん話を書くことはクリアしている。だが、魔法使いテストは並みの人間が少しばかり努力しただけで合格できるような、生易しいものではない。

 私はそこで回想を中止し、話を書きすすめることにした。

 主人公はお兄ちゃんと同じ小学一年生の女の子。わくわくしながら入学すると、誰とでも仲良くなれる性格の主人公は、すぐに多くの友達を作ることができた。学校生活にも慣れてきたある日のこと。いつも教室の隅で本を読んでいるだけで、あまり喋ったことが無い男の子が私に話しかけてきて、主人公は彼の秘密を知ってしまい……。

 「なんていうか、ありきたり……?」

 そう。私は幼稚園児だから、知っていることが少ないのだ。

どうしようもないことに時間を使うな、諦めろ!と怒鳴ってくる私自身に、だけど、小説で魔法使いを目指すというのに、こんなのじゃ全然ダメでしょ! と言い返す。

 『なんとかして、もっとたくさんのことを知らないと……』

 私は考え込む。いい案は、無い。もっとも、いい案悪い案に関係無く、そもそもアイでア自体が無いのであったが。

 「むぅううう~~ぅん」

わざと大げさに考え込むふりをし、怒鳴ってくる私を必死に抑え込もうとする。

 『今までだって頑張ってきたのに、ココで適当にしていいわけ無いでしょ! あんた、私の脳内人格のくせに生意気すぎるわよ!』

と、本のおかげで大幅に増えた語彙を最大限に活用して変な考えを押し出そうとする。

しかし、名もなき脳内人格の言い分もよくわかるのだ。確かに今の私に必要なのは練習だ。面白い本を見つけて真似てみる。そこから自分だけの書き方を、世界を見つける。それなのに、情報が少ないことを言い訳にするのはよくないだろう。

『ホンット、どうしようか…………?』

大きくため息をつきながら、一人考え込む。だが、そう簡単にいい案が浮かぶはずもなく、私は少なからずいらいらしながらなおも考え続けるのだった。


 「…………ん、……ちゃん?」

誰かの声が聞こえる。

「…………和ちゃん、和ちゃん」

和ちゃん? って、誰だろう? 私は小学一年生の女の子の美友だ。確かに今、本好きな男の子が話しかけてくれているが、彼が名前を間違える訳がない。和葉と美友を言い間違えた、または聞き間違えたなんてこともないだろう。それに、この声は女の子? 和ちゃんとは一体……?

 「和葉、ちゃん……?」

先ほどから聞こえているか細い声に、心配そうな響きを感じる。この、声…………。

 「んっ…………」

心配そうな顔をした女の子が、私の顔を覗き込んでいる。

「ん……んんっ…………」

目をこすり、体を起こす。自分が机の上で突っ伏していたことが分かる。

 「だい、じょうぶ?」

女の子が聞いてくる。

「うん。寝ちゃったみたいだけど…………。」

寝起きで固まっている首に動け動けと念じながら、後ろに回して時計を確認する。給食の時間までまだ時間がある。

「起こしてくれて、ありがとね。」

お礼を言うと、女の子は控えめながらもにっこり笑ってくれた。


 「えっと、ね?…………」

やや長めの沈黙の後、女の子が遠慮がちに話しかけてくる。

「うん?」

書きかけの物語が表示されたままのPCから顔をあげると、女の子は話し出す。

 「その、情報が必要、って言ってたよね?」女の子が聞いてくる。私は、こくりと頷く。

「…………」

だが、女の子は次の言葉を発するのを躊躇うように、目を泳がせながら沈黙する。私が大丈夫と言うように微笑むと、女の子はつぶやいた。

 「力に、なれるかも」

その声は、今までよりも三割増しでか細く、互いの息がかかるくらいの距離でも、うっかりすると聞き洩らしてしまいそうだった。だが、その一言には女の子の決意が込められていて、和葉は思わず息をつめてその顔を見返してしまった。

 「…………って、言うと?」

もしかしたら、という期待を込めて女の子の澄んだ茶色の瞳を見つめる。

 「幼稚園が終わったら」

女の子はそこで一息つき、

「私の家に来て」

と続ける。私の家に来て。間違いなく、そう言った。何度も、その言葉を繰り返し脳内で再生する。嬉しかった。物語を書くのはもちろん好きだが、ずっとPCに齧り付いていることに多少の不満を感じていたのだ。

 「うん!」

私は、ここしばらく忘れていた満面の笑みを浮かべた。


 女の子は、深雪と名乗った。

 こうして、私と深雪は友達になる。


やっとそれらしくなってきました。

感想、アドバイスなどお願いします。


プロローグが設定説明だけだったので失望したという人へ。

「はっはっはー、ワタシはあたまがいいから、

 プロローグをせっていせつめいだけにすることで

 だい1わがたのしみになるようにくふうできたのだー」


え?今回の投稿で初めてこの作品の存在を知った?

「ばっかも―――ん!!」


え??この作品の存在は知っていたものの、つまらなそうで読まなかった?

今回はたまたま暇だったから読んであげたんだぞ感謝しろ、と!?

「えっへへー、よんでびっくりしたでしょー、

 だっておもしろくてしかたないんだから!

 ………………………

 ばッッッかも―――――ンッッ!!」


え?何??宿題に追われてて見る暇がなかった?

 「………許す。」

(残業とかはよくわからんので知らん。ガンバッテ。)


え?こんな後書き必要ない?

「またまたぁー、そんなこといっちゃってー、

 じつはコレめあてでつぎもよもう、とかおもってるんでしょー

 …………


 ばッッかm…おっしゃる通りです。」

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