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指を切った

作者: 遠野はるま

指を切った。

包丁研ぎをした数日後のことだった。ジワッと血が傷口から出てくる。

「あ、血が」と思った瞬間には血がポタポタと滴り落ちていく。絆創膏を取りに救急箱を開け、絆創膏を取り出し急いで指に絆創膏を巻く。指からドクンドクンと脈が伝わるのが直に感じられた。





「指ケガしたんだ」

朝学校に行くといつも私の席を占領している男が私の絆創膏が巻いてある指を見ながら話しかけてきた。


「うん。包丁でグサリと」

「うっわ〜痛そう。まだ痛いの?」

「今は痛くない」


ありきたりな言葉のキャッチボールをしながら男は私の椅子から腰を上げるのを見て、その男が座っていた椅子に腰をかけた。じんわりと暖かさが伝わってきて私は眉を潜めながら心の中で「痛いの痛いの飛んで行け」と呟いた。

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