また明日
掲載日:2026/04/25
帰り道。
エリカとアルは、いつもの分かれ道に差し掛かった。
右に行けばエリカの家。
まっすぐ行けばアルの家。
エリカは、少しだけ足を止めた。
「もう、分かれ道に着いちゃった。寂しいな」
「家まで送ろうか?」
「良いの? 嬉しい。でも、アルの負担になるから、気持ちだけもらうね」
アルは少しだけ考えてから言った。
「いいよ。エリカと、ちょっとでも一緒にいたいんだ」
エリカは小さく笑う。
「本当? 嬉しい」
少しだけ間があって、続けた。
「でも、ここから少し歩くし……本当に気持ちだけでいいよ」
そして、顔を上げる。
「そのかわりに――また明日、必ず会いましょう」
アルはすぐに頷いた。
「うん。また明日。必ず」
⸻
二人は、その場で少しだけ立ち止まってから、
それぞれの道へ歩き出した。
⸻
振り返らなかった。
でも、どこかで分かっている。
明日、また会えることを。
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乙女ゲームのバッドエンド絵師、ゲーム世界に転生する 〜バッドエンドしかない世界で、運命を捨てる〜




