家以外での休息
真面目は目が覚めると時刻は6時を指していた。 週末としては少し早い目覚めになるだろうが、週末なのでもう少しゆっくりしていても構わないのだろうが、目覚めてしまったものは仕方ない。 そのままリビングへと降りていくことにした。
「・・・あれ?」
リビングに入ったのだが、両親はどちらもいなかった。 休日ならばどちらかはいるものだと思っていただけに、どちらもいないのは驚いた。
「・・・あ、携帯。」
そう言いながら部屋に戻って携帯を取りに行って真面目は確認をする。 すると案の定壱与も進も連絡をしていたことを確認できた。 だが真面目が完全に眠っている時間帯に送られてきているので、流石の真面目も確認が取れなかったようだった。
「ふーん。 まあそこまで重要な事ではないかな。 たまたま予定が被っただけだろうし。」
珍しいことではないと真面目は納得して、まだあまりにも早すぎる休日の始まりなので、適当にテレビ番組を見ることにした。 起きた時間帯としてはまだニュース番組が多いし、真面目自身は朝の特撮などを見る予定はない。
「朝ごはんどうしようかなぁ。」
いつもならばこの時間帯に遅くても作っており、一緒に食べることが多かっただけに、こうなると真面目も少し手持ち無沙汰になる。 別に作ろうと思えば作れるが、自分1人のためだけに作るのもおかしな話だと思っていた。
「家にいてもいいんだけど、なんか気分的には外に出たいんだよねぇ。」
ニュース番組の天気予報を見れば晴れ間自体は今日までで、日曜日はまた雨模様になると言っている。 出掛けるのならば今日しかない。
とはいえ一昨日にあんなことがあった手前、商店街に行くのはしばらくは避けたいと感じているので、もう少し近場で、家じゃない場所でゆっくりとしたいと考えている真面目。
そしてふと思い出すことがあった。
「そうだ。 今日はまんが喫茶で時間を潰してみよう。」
ふと真面目が思い付いたのは隆起から教わったまんが喫茶を利用しようと思った。 誰もいない家というのも悪くはないが、それでも折角の外の空気を吸うのも、梅雨時期の今なら貴重な晴れ間となる。 これを逃さない手はない。
そんなこんなで予定の決まった真面目は、早速着替えをすることにした。 今日は出掛ける先がそこまできらびやかな場所ではないため、軽めの服装で済ませた。
「行ってきます。」
そして誰もいない家に対して出掛ける挨拶をするのだった。
「そういえばなにかお昼とか買っていった方がいいのかな?」
隆起が一緒だった時は昼過ぎだったのと、時間が短かったこともあり、ゆったりとはしてはないなかった。 なので今回は長い時間いる予定なので、当然昼なども必要になってくることだろう。
そんな事を考えながら真面目はまんが喫茶に到着する。 そして受付までやってきたところで、旗を見て真面目は改めて思った。
「あ、そっか。 別にここで頼めばいいのか。」
そう、別にどこかで買ってくる必要はないのだと気が付かされたのだった。
そして真面目は電子受付で自分の行うプランを入力していく。 今日は1人なので自分が大人しくしていれば良いので、カフェスタイルの場所を取り、その席に着くのだった。
周りにも数名ほど利用していたが、その辺りは厚い区切りがあるので、煩くしなければ問題なく過ごすことが出来るだろう。
「とりあえず飲み物取ってこよっと。」
真面目にとって何よりも重要なのはその部分だった。 ゆっくりする上で飲みものは大事なのだ。 そうして真面目はドリンクバーへと足を運んで、紙コップを出してまずはコーヒーを抽出する。 真面目は抽出したコーヒーにスティックシュガーを2つ入れて自分の席に戻る。 そして真面目が持ってきた鞄から携帯ゲーム機を取り出して、音を落としてとにかくゲームを開始した。
そして真面目はコーヒーを飲みながらビーステッドハンティング2をやっていく。 前は隆起や得流がいたものの、ソロにおいても真面目は負けず劣らずの実力を発揮する。
「あんまり長いことはしないけど、やっぱりこうしてやれるのは便利なものだよね。」
そうして真面目はやりながらあることを思い出した。 高校に入ってからというもの、自分の時間を全くといっていい程作っていなかった事についてだ。 あちらこちらへと奔走していたのを思い出して、こうして何かにつけて休んでいることを忘れていたのだった。
そして一体分を狩り終えた後にコーヒーを飲み干して、再度ドリンクバーに向かう。 今度は飲み物ではなく備え付けのソフトクリームマシーンからソフトクリームを作り、木のスプーンを持っていき、自分の借りている席でソフトクリームを堪能する。
「自分で言うのもあれかもしれないけど、なんというかとても冒涜的な事をしている気分になるね。」
誰にも見つからない秘密基地のような場所を見つけて、少しだけご満悦な真面目であった。
そしてソフトクリームも食べ終えて、今度は本の棚へと歩みを寄せていく。 上の方は真面目の背でも背伸びをするか台を使わなければ届かないだろう。
「うーん・・・結構昔のまんがとかが多いイメージがあるけど・・・割とその通りなのかもね。」
真面目の見ているゾーンは週刊誌の場所なのだが、ジャンルとしては真面目達が産まれる前に描かれているまんがも少なくはない。
「興味が惹かれるまんががない訳じゃないけど・・・でも折角だから読んでみようかな?」
真面目は気になったまんがの1巻分だけを取り出して自分の席にまんがをおいた後に、コーヒーを再び入れてきて、まんがを読む体勢は整う。
真面目が持ってきたまんがのジャンルは様々でギャグからアクション、ホラーやサイコまで、真面目が興味を持ったまんがの最初を片っ端から読むことに決めていた。
色んなジャンルのまんがを読むこと大体1時間ほどで持ってきた1巻分を読み終えた真面目は返却口へと返した後に、再び席に着いたと思ったら、急に眠気がやってきたので、真面目は突っ伏して眠りについたのだった。
「・・・んぁ?」
真面目は目が覚める。 時計を見ると時刻は昼前を指していた。 結構寝たと思っていたのだが、どうやらそこまで長くは寝ていなかったようだった。
「ふあぁ・・・眠気覚ましのコーヒーを飲んでからなにか頼もうかな。」
どうせ飲み物はバーになっているので、困りはしない。 一番困るのはこの現状を満足に楽しめないことにあるだろう。 そう思いながら真面目は寝起きの体を起こしてコーヒーを入れてきた後に机においてあったメニュー表を開いたのだった。
自分も最近は行ってないのですが、定期的に行っては、新作のまんがを読みに行ったりしてます。
ドリンク飲み放題はやっぱり嬉しいものです。 自分は味噌汁をよく飲んでます




