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留学生

あとがきに少し報告があります

「皆さん、夏の長期休みは楽しんでいただけていたでしょうか? 新入生は自分の身体の変化に驚きながら、在校生は知りつつも難しさを覚えながら、そして受験生はその身を勉強に捧げたものも多くいることでしょう。 しかしこの場に戻ってしまえば皆同じ州点高校の生徒となります。 なんて特別でもない自分を取り戻すのですから、今一度気を引き締めて貰いたいです。」


 校長先生の挨拶もほどほどに始業式は終わりを向かえ、HRも終わり、これから部活へと励み直す生徒、家に帰り休みボケを解消する生徒、夏休みについて和気あいあいとする生徒と様々である。 そんな中で真面目はとある部室へと行っていた。


「ここに来るのも本当に久しぶりだ。」


 そう言って引き戸を開けると、舞踊を開始している皇と二ノ宮がそこにはいた。 そしてその横では同じ様に舞踊の練習をしている砂城もいた。 最初に気が付いたのは砂城だった。


「遅いぞ一ノ瀬 真面目。 日本舞踏クラブの活動は秋からが本番なんだ。 まさか忘れていたわけでは無いだろうな?」

「そう言わないよ砂城殿。 彼は朝からみんなのために生徒会として貢献していたんだ。 無理を強いるものじゃあない。」

「しかし二ノ宮先輩。 一ノ瀬はここと生徒会に加えて水泳部に入っているのは分かりますが、流石に優柔不断すぎのではないかと思うのですが。」

「その事なら水泳部は退部したよ。」


 砂城が面倒に突っ込んできそうだったので、先に言うことにした真面目に、皇がなにかを見定めながら真面目に問う。


「・・・理由を聞いてもよろしくて?」

「対したものではありませんよ。 砂城の言うように2つならともかく3つも掛け持ちしてたら身体がいくつあっても足りない。 だったら行っている頻度の少ない水泳部を辞めた。 それだけですよ。」

「優柔不断なやつめ。」


 砂城に何を言われても気にはしない。 むしろここまでよくやった方だと誉めてもいいくらいだと真面目は思っていた。


「さぁ無駄な話もあまりしていられやせん。 部活が始まったからにはビシバシといくでありんすからな。」

「では一ノ瀬君はこちらに。」


 そうしてそこから真面目は琴を、砂城は二ノ宮に躍りを教えて貰いながらその日の部活に励んだのだった。


 夕方になる前に家に帰り、そこから真面目はせっかくだからと夕飯の仕込みを開始する。


「今日はどうしようかな? って言ったってそうめんがかなり買い貯めてた気がするなら、ええっと茹でる前になにか作ろうかな。 というかあれ作ってみよう。」


 そう言って真面目は寸胴に水を入れて火にかける。 その間に卵とキャベツ、そして豚肉を取り出してそれらを炒め始める。 そして火を止めて今度は沸かし終わった寸胴のお湯に人数分よりも多い分量よそうめんを束ねていたリボンを切って素早くお湯の中に投入して、茹で上がるまで待つ。


「そうめんだと1分くらいでいいんだよね。 で、ざるにそうめんを切り上げて・・・冷水で一気に冷やす!」


 ざるの中に入れたそうめんを一気に冷水でかき混ぜて、今度は水気を切る。 そんなことをしていたからか、いつの間にか帰ってきていた壱与が風呂上りでリビングに入ってきた。


「あ、真面目。 お風呂頂いたわよ。」

「いいよべつに。 もう食べる?」

「そうね。 進さんには悪いけど、あんまり伸びたのは食べたくないから。」


 そう言われたので、真面目はそうめんを先ほどまでチャンプルーを作っていたフライパンに入れて油を少し入れて、一気に火を通す。 そしてお皿に盛り始めた時に、リビングのドアが開けられた。


「おや、ベストタイミングかな?」

「みたいだね。 皿に分ける前でよかったよ。」


 真面目はチャンプルーを分ける手前だったので皿を入れる瞬間だったため寸止めで止められてホッとした。


 そして夕飯を食べ終えて真面目は部屋に戻り、明日の準備をした後にすぐに眠りについたのだった。


 翌日になり、昨日と同じ時間に起きたのだが、真面目はふと思い出す。


「あ、今日は特に呼ばれていなかったんだった。」


 昨日の生徒会の挨拶運動のことを思い出して、普通に起きてしまったことを少しだけ後悔した後に、ベッドに横たわり二度寝をすることにした。


「まあ、そんなこと出来ないんだけどね。」


 シャワーを浴びながらそう言って、準備と朝食を終えて普通に登校をすることにしたのだった。


 今日を終えればまた週末になり、また休みが入る。 そんなのでいいのだろうかと思いつつも、暦には逆らえないのだ。


「さてさて、2学期はどのようになるやらね。」

「おはよう一ノ瀬君。」


 そんなことを考えているうちに真面目は、岬と合流の出きる交差点に来ていた。


「こうして挨拶を交わすのも久しぶりだよね。」

「そうだね。 昨日は会えなかったし。」

「昨日は生徒会の仕事をしてたからね。 またこうして会う事が日常になるのかもね。」

「そうなるといいね。」


 そして学校へと登校していくと、教室が少し騒がしくなっていることの確認を取れた。


「どうしたのみんな。」

「おはよう一ノ瀬。 このクラスに留学生が来るんだってよ! しかもアメリカ人じゃないんだってよ!」


 その事が一番の喜びの場所らしい そんなこんなでHRが始まる。


「あー、みんな知っていると思うが、今日から留学生をうちのクラスで暮らして貰う事になった。 それじゃあ・・・入ってきてくれ。」


 そうして入ってきたのは髪の長い金髪で、その瞳は青く綺麗な顔をしていた。 そしてその後に黒板に名前を書いていく。 英語ではないだけに、なんて書いてあるのかは誰も読めない。


「ミナサンハジメマシテ。 ワタシハノーエンビューラー・アトラストイイマス。 ミナサン「ネビュラ」トオヨビクダサイ。 ニホンガモットシリタクテリュウガクヲケツイシマシタ。 ニホンハマダマダアツイデスネ。 ヨロシクオネガイイタシマス。」


 そう言って頭を下げた留学生であるノーエンビューラー。  留学生ということで、みんな興味は尽きていないようだ。


「それじゃあ窓際に行ってくれ。」


 そう言われたネビュラは窓際の一番後ろの席へと歩いて行く


「アーーーーーー!」


 前に声を張り上げて真面目を見た。 真面目も最初に彼女を見た時に、まさかこんなところでフラグを回収するとは思っておらず、何も言わずに時が過ぎるのを待っていたのにも関わらず、結局見つかってしまうのかと思った。


「ヤッパリワタシタチ、ウンメイテキナデアイダッタンデス! アナタトワタシガコウシテモウイチドアウコトハ、キマッテイタノデス!」


 目をキラキラとさせたながらそんなことを言うネビュラに、真面目はただ溜め息をつくことしか出来なかったのだった。

本日まで毎日投稿を頑張っては来ましたが、個人的な仕事の環境変化により、執筆を行うのが困難になってきており、今後は2~3日程空けてからの投稿になるかもしれないことをご報告させて頂きます、


なるべくは毎日投稿を維持していく予定ではありますが、ストーリーの進行上も相まってこのような措置を取らざるを得なくなりました。


毎日投稿を楽しみにしていた皆様にはご迷惑をおかけしますが、ご理解のことをよろしくお願いいたします

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