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ビーステットハンティング3RD

「ただいま」


 家に着いた真面目はいつものごとくカバンを部屋に置いてお風呂場でシャワーを浴びてからリビングに入る。


「お帰り真面目。 壱与さんは少しだけ帰りが遅くなるらしい。」

「了解。 テレビ着けるよ?」


 リビングでテレビをつけると、とあるゲーム売場をレポートしているシーンが現れた。


『それでは本日発売されました「ビーステットハンティング3RD」とは一体どのようなゲームとは何かをご説明致しましょう。』


 テレビは既にビーステットハンティングの話で持ちきりになっていた。


「真面目も今日はあれを買ってきたのだろう?」

「あ、分かった? 性別は変わってもやることは変わらないからね。 それにしてもそんなに顔に出してないと思ってたけど。」

「帰ってきた時に歩幅が少しだけ大股だったからね。 やりたくてしょうがないって感じだったからね。」


 進の言葉に真面目は、多分心ではなく身体で表現する人間なのだろうと言うことがハッキリと分かった瞬間だった。


 そして壱与が帰ってきてから夕飯を食べ、テレビを少しだけ見て、部屋に戻ったらすぐにゲーム機から前作を抜き取ってから新作を入れて、ゲーム内ダウンロードを行ったら、ようやくタイトル画面に入る。


『ビーステットハンティング3RD』


 赤と黒を使ったフォントに黄色の背景のタイトルからスタートさせる。 最初に来るのはキャラクターセッティング。 スロットが3つあるのでサブカ用だろう。


「武器、最初は何を使おうかな?」


 ビーステットハンティングは最初に使う武器を決めるのだが、ゲームシステム上解放していけば全武器を使えるようになるので、新たな戦術の開拓には持ってこい、といった具合だ。


「前回と同じ鞭で行くのも悪くはないけど、こっちの「インファイト」も気になるというか・・・」


「インファイト」。 今までのビーステットハンティングには無かった新要素の一つ。 武器を最低限しか持たない代わりに素早さと回避性能を特化させた戦いをするのが特徴。 似たような戦い方をする「双剣」とは狙う部位も発生する現象も変わるらしい。


「んー・・・やっぱり使い慣れてる方がいいかな。 武器は「鞭」っと。」


 その後に見た目のメイキングに入るのだが、真面目はここで性別を考えていた。 男で行くか女で行くか。 それによってモチベーションが変わるのだが


「・・・ん? 性別の他に種族が選べる?」


 そう、新たに「男・女」の選択の下に、種族が選べるようになっており、種族を変更すれば、見た目がとことんまでに変わっていた。


「人族は普通だとして・・・鳥人、蜥蜴人、狼族に虎族か。 これってあれかな? 今のご時世に合うように追加したのかな?」


 そんな事を考えながら、真面目は「鳥人・女」でキャラの状況を作り、あとは身体的特徴、羽の形や色、どこまでを鳥の特徴にするかまで細かな設定を付けることが出来たので、真面目なりに拘りを持たせた。


「今回は多分オンラインでの使用が想定されているから、個性を伸ばしたかったのかも。 でもあんまり動物よりにしたら兜入らなくない? そこはまたあれかな。 運営なりに考えがあるってことで。」


 そうしてキャラメイキングが終われば、いよいよゲームが始まる。


「物語としては今回は渓流のある発展途上の村が舞台で、そこに住まうビーステット達を狩っていくって話らしいけど、本格的に一つの山を開拓しようとしてるなぁ。」


 ベースは変わらずとも内部のストーリーは少しずつ変わっているらしい。 具体的には無印が山の麓、2作目は山の2合目辺りの森だったので、渓流ともなれば山で言うところの中枢にも近い位置にもなるだろう。


「その辺りのストーリー考察は僕の分野じゃないから、問題はないけどね。」


 そうしてゲームの仕様やシステムはあらかた知っているのでストーリークエストを進行していこうと思っている。 最初は当然資源集めで、新マップである「渓谷」を探索することになる。


 真面目は鳥人を選んだわけだが飛べるわけではない。 本気で飛べてしまったら、どっちが狩られる側か分からなくなるからだ。 見た目はあくまでも設定上の事らしい。


「さてと、まずは鞭の動かし方を思い出すのと、新規アクションの練習かな。」


 収拾クエストは敵があまり存在しないため、練習には持って来いなのだ。 普通の武器の使い方は素振りでも出来るし、現れる獣も数回攻撃を当てれば倒れる程度。 その中に収拾クエストが含まれているだけなので、最初は思う存分暴れられるのだ。


「えっと基本攻撃は・・・右上からのクロス、そして回転。 ここは変わってない。 ダッシュ後の攻撃は前への叩きつけ。 うん、ここは変わってない。 あとは構えからの、回転攻撃。 んー、ちょっとだけ射程が伸びたかな?」


 キャンプ地であろう場所で鞭を振り回す真面目のキャラクター。 鳥人間であることを考えなければ、普通のモーションだ。


「そして新技。 相手を拘束して身動きを取れなくする、もしくはその部位にダメージを与える締め付け攻撃。 鞭にも色々種類があるからねぇ。 あ、でも今のこの馬の調教用みたいな鞭は使えないのか。 もっと長めの奴じゃないとダメなんだね。」


 武器説明のステータスを見ながらそんな感想を述べた。 短い鞭で出来たら、それはそれで危険だと分かっているのだろう。


「あとは飛び道具によっては消したり跳ね返したりする技もあるけど、僕はそこまでの熟練者じゃないから、普通の回避行動を取るかな。 鞭は受け流し攻撃ってまず持てないだろうし。」


 そう思いながら左上のカウントを確認して、収拾クエストに励むのだった。


「そろそろなにかのビーステットと戦えるかなぁ。」


 収拾クエストもといストーリークエストが進んだので、難易度が少しだけ上がり、収拾するものも大きく変わっていく。 そしてその中でビーステットとの戦いはまだ避けられていたが、難易度的には最初の中型ビーステットと戦えるようになるのが通例だ。


「次のクエストは・・・『ギャースカの縄張りの親玉』。 あ、グギャースカの討伐だ。 最初だし当然と言えば当然だよね。」


 このゲーム初の討伐依頼でようやくホッとすふ真面目は依頼を受けて渓谷に進む。


「まだ「拘束」は使えないけど、最初の戦闘としては丁度いいんだよね。 初期武器だからグギャースカの移動速度を諸々考えると12分くらいかな。」


 真面目はリアル時計をチラリと見て、まだ夜更かししても大丈夫な時間かを確認した後に、敵の待つマップへと走らせた。


「やっぱり面倒なのは小型のギャースカだよね。 ことごとく戦闘の合間に入ってきてたからなぁ。」


 グギャースカの戦闘後、村に戻って真面目は初戦闘の感想を述べていた。 グギャースカは最初に戦う中型ビーステットではあるものの、脅威となるのは周りのギャースカの群れ。 ボスを守るために戦っているプレイヤーに襲うため、邪魔になりやすいのだ。 真面目のような全体攻撃が可能な武器ならともかく、簡単には倒せれる相手では無かった。


「報酬でどれだけの何が出来るかな?」


 武器屋にいって色々と確認してみると、新しい鞭の武器は無いものの、防具は頭から足まで揃えられるようになっていた。 なってはいたが


「んー、やっぱり素材足りないよねぇ。 あ、グギャースカだけじゃなくてギャースカのもいるのか。 これはしばらくグギャースカと戦うことになるかな。」


 そう言いながらもう一度同じクエストを選んで、再び狩りをしに行くのだった。

このゲームのやっている所を書いていこうと思っております。


ネタ詰まり防止策と言われればそれまでですが


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