僕の彼女は完璧主義
完璧主義の彼女を持った「僕」のお話
僕の彼女は、完璧主義だ。
テストは100点が当たり前。少しの失敗も許さないし、必要以上に自分を責め立てる。こんなのも私は出来ないのか、と。
デートの時も、その完璧さは変わらない。デートプランを立てるのはもちろん、映画の前売り券を買ってくれていたり、並ぶような人気店へ予約をしてくれていたり。
他にも飲み物を買ってくれたり、長いこと歩いていたらカフェで少し休もうかと気遣いもしてくれる。僕はもちろん、周りから見ても理想的で最高の彼女だ。
彼女の完璧な行動に、ありがたいなと思うことはあるけど、少し心配になる。俺に気を使いすぎて疲れていないかとか、無理をしていないかとか。
彼女が僕を頼らないのは分かりきったことだけど、少しは頼ってほしいとも思う。いろんなものを背負いすぎて苦しくなって、最悪なことが起きたら嫌だから。
だから伝える。大丈夫だよ、完璧じゃなくてもいいんだよ、間違えてもいいんだよって。相手の顔を見て、目を見て、言葉で伝える。言葉を可視化させないとわからないなら手紙を書く。しつこいくらいに何度でも、伝わるまで。傍から見て面倒なことも、大切だから行動出来る。他の人は諦めるだろうことも、大切だから言い続ける。諦めないし見捨てたくもない。だって「大切」だから、「大事」な恋人だから。
彼女に伝わったのがわかるまで僕は言い続けるよ。
「君が大切だから、大事だから、好きだから」
この言葉と共に、僕の前では頑張らなくていいんだよって。十分頑張ったんだから、休んでもいいんだよ。
怒らないし見捨てることもないから。
俺は、ね。