とても軽い文章
若い誰だかが自殺したなんて話を聞くと
羨ましくて微笑ましくなってしまうんだ
なんて
僕はやっぱり本気で思っているんだよ
盗んだバイクで走り出せた頃の話をしたいね
みんなのためのルールが人を傷付けるって
みんな知っていたはずだったのさ
なんて
どこで死んでも構わないのに
後追いする人の目印の場所にならないように
自宅を選ぶのならやっぱり優しい人だね
なんて
知らない人なのにそんなことを思っているんだよ
万人のために生きることが正しいのなら
万人で等分されるだけ命は軽くなっていくんだろう
だから?
優しい人ほど心を削られて生きている
なんて
みんな知っていたはずだったのさ
みんなでそれを選んだのさ、ああね
削られろ、と、願ったのさ、みんなで、みんなで
誰かのバイクが盗まれるくらいなら、みんな削られろ、と
そうして、叶ったんだ、そうだろ?
死にたくなる気持ちがわかるんだ
なんて
悼むたくさんの声を見るほどに