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「んで、転生なんだけどね。そのまま送るとあっさり死ぬのよ」
そんな転生先は危ない場所なのだろうか?出来れば願い下げなのだが・・・。
「なので、異能を1つ貴方にあげるわ。はい、ダーツ持って」
いきなりアフロ・・・女神様で良いか、女神様からダーツを受け取った。
これで何をしろと言うんだ?
「はい、ここにダーツ当てる的があります。投げて刺さった奴が貴方の異能ね!」
おいこれ、〇京フレンドパークだろうが。
「んじゃ回転させまーす、ハイ!」
ぐるぐる高速回転しててどんな異能があるか一切見えない。
そして、後ろで〇ジェロ連呼している女神様をぶん殴りたい。
まぁ見えないものは仕方ない、投げるか。
そう思い軽く投げたダーツは、的に当たらず的を支える柱に刺さった。普通に恥ずかしい。
「大丈夫、こっちにもちゃんと書いてあるから・・・はい、これね」
そう言いながら女神様は一枚の紙を差し出してきた。
「どんなものにも負けない体?」
開いて読んでみるとそれだけが書いてあった。詳細はどこだ?
「なるほどねー簡単に説明するとね、どんなものよりも硬いし
毒や病も退けるし魔法もバンバン弾くわ!」
それ普通に強くないか?ってか異世界、魔法あるのか。
「まぁ当たりかな?良い引きしてるね、ヨシダ」
柱に刺さった奴なので素直に喜べない・・・。
「んじゃ転生させるわね、あぁ言い忘れてた事があったわ。
転生してもすぐには記憶戻らないから頑張ってね」
かなり重要な事をサラッと言ったな、タイムラグ的な奴があるのか。
「んじゃ、いってらっしゃい!」
そう言い終ると、私の体が光に包まれた。
少しずつ意識が朦朧としていく中、女神様が
「いや本当に良い引きしてたよね、他だと多分詰んでた」
と呟いていたが、私の耳にはぼんやりとしか聞こえていなかった。