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随分と本格的な夢を見ているんだな、私。
今度、夢診断で調べてみるのもありかもしれない。
首をかしげている私に、幼女は少し考え込んだ後に言った。
「覚えてませんか?コンビニに車が突撃した事を」
その言葉を聞いたと同時に思い出した、思い出してしまった。
思い出したのは逃れようのない圧迫感、何かに押し潰される感覚だった。
「あの、大丈夫ですか?顔が青いというか、白いですよ?」
幼女がこちらを心配そうに見ていた。
「あぁ・・・うん、大丈夫。大丈夫だから」
自分に言い聞かせるように呟く、じゃないと自分の心が折れてしまう。
「そうですか。あ、自己紹介をしていませんでしたね」
そう言いながら胸を張りながら幼女は言った。
「私の名前はアフロディーテ、こう見えても美の女神様よ」
「俺の名前は吉田、吉田守ね。よろしくね、アフロ」
「おいコラ、喧嘩売ってんのか」
アフロは嫌いなのか、知らなかった。
「まぁ自己紹介なんてどうでも良いのよ、ヨシダ」
そういえばヨシダと名乗る前から知ってたな、神様的なパワーなのだろうか
「貴方は死んだんだけどね、なんやかんやあって異世界に転生出来るのよ」
「ちょっと待て、なんやかんやって何だ」
「なんやかんやはなんやかんやです!!!」
嫌な予感しかしない