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意識が戻り、最初に目にした場所は辺り一面が真っ白な世界。
さっきまでコンビニにいたはずなのに、どうなってるんだ?
周りをキョロキョロ見ていると目の前に人がいる事に気付いた。
人という表現は間違っていたかもしれない。
何故なら、背中から羽の様な物が生えていたからだ。
いやまぁ、コスプレの可能性もあるんだが・・・
「おぉ、ヨシダよ。死んでしまうとは情けない」
目の前にいた幼女にいきなり罵倒されていた。
どうやら私は夢を見ているようだ、早く起きねば明日の仕事に支障が出る。
「嬢ちゃん、迷子だね。お母さんはどこにいるか分かる?」
「誰が嬢ちゃんだ!私はこう見えても1000年以上生きてるんだぞ!」
そう言いながら幼女は地団駄を踏んでいた。カルシウムが不足しているのか?
「そうか、今度美味しい牛乳奢るよ。それと、この夢はいつ覚めるのかな?」
そう聞くと、幼女は不思議そうなものを見る目で言った。
「ヨシダさん、貴方は既に亡くなっているんですよ?」