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【過去】しばらく、全員待機? ~ 我が家の家庭事情

The Sky of Parts[18]

■■■■■■■■■■■■■■■

この物語は、軍事好きな筆者が作った育児モノ。


Web上での読みやすさ優先で、適当に改行などをいれたりしてあります。


『お土産! チーズカツサンド!

 エリオット、ありがとう!

 あ。

 あれ、あれっ?

 あれれれ?

 これって、壁ドンっていうやつ?

 あ、玄関の扉ドンか……。

 え?

 天王寺先輩、いや、天王寺アリスっ。玄関の中に入る必要はない。君は、このまま僕と来て、このエリオット・ジールゲンの部下として生きていくんだっ……?

 ……ぷっ。

 ごめん。

 あははっはっは!

 笑っちゃったっ。

 エリオットが、あまりに真剣な顔で、ふざけてくるから。

 うんうん。

 大学時代も、そんな事ばかり言ってたわね。

 ぷっ!

 また吹き出しちゃった。

 あはははは。

 ありゃ?

 エリオットったら、『へ?』って顔して、目をパチクリさせて、そんなにこのイタズラが、うまくいかなかった事が悔しいの?

 ははーん。

 そうか!

 そうなのね!

 へへーん。私は、もう完全な民間人っ!

 大学時代、エリオットが、いろいろ私を怒らせたり、しつこく付きまとってきたじゃない。

 それに対して、真剣に反応していた事――反省したの。

 いつかは、父の後継者として、軍人にならなくちゃって思っていたから、エリオットの悪ふざけだって分かっていたのに。

 ごめんね。

 敵だとか、言ったりもしちゃって……。

 でも、今の私は、完全な民間人!

 憧れの完全な民間人なのっ。

 天王寺家の跡を継ぐ身だから、常に軍人らしく振舞え! な~んて、もう忘れたの! 女の子らしく、お喋りしてもいいの!

 もう、エリオットが何をしても、突き放したりはしないわー。

 あ。

 家に、寄ってく?

 館の頃と違って、今の我が家は狭いけど、チーズカツサンドのお礼に、お茶ぐらい出すわ……あっ。

 べ、別に、もっとたくさんチーズカツサンド作ってもらおうとか、そんな戦略は立ててないわよ……きっと。たぶん。ふ、普通の女の子になったんだからっ!

 あれ?

 どうしたの?

 エリオット。

 目が点になっちゃってるけど……。

 え?

 ちょっと音声通話していいかって?

 職場に?

 ええ、いいけど。

 ん?

 ――しばらく、全員待機?』



* * * * *



「……あっ。

 エルリーン! エルリーンっ!」


「ルイっ。バカ!

 ずっと、歌ってたのかっ!

 こいつらに歌声を渡したりするなって!

 言っただろっ。

 あたしが、連れていかれたって、どうせ何もされたりしないから、おどらされて、言う事聞くなって!」


「それは、どうかな。

 Luna。

 歌うのをめていたら、小娘がどうなっていたか分かりませんよ。

 そこのところは、勘違いしないでもら……」


「整髪料のにおい振りまくスーツにネクタイ野郎は、黙ってろってっ!

 ここで無駄口を叩いてるぐらいなら早く戻って、あいつの援護してやった方がいいんじゃないか?

 軍師殿オロオロしちゃって、『このままじゃ、母親失格だわー!』って叫びまくって、ボロボロ泣いてたじゃないかっ」


「え!

 母上に、何かあったのっ!

 というか、タケっ。母上に何をしたっ!」


「勘違いしないで下さい、Luna。

 閣下や、この竹内イチロウは、何もしていません。

 アリス様が、ああなったのは――すべては、小娘のせい!

 今すぐ、結婚式を挙げろと強要された訳でもないだろっ。

 ふん。

 たかが、花嫁衣裳を着るぐらいの事だったではないか!

 小娘。

 お前が騒ぎ立てたせいで、閣下が付きっ切りで、介抱するが如くに、アリス様をなぐさめているんだぞ!」


「いやいや。

 あたしのせいでもないだろうっ。

 あいつの為に、あんな衣裳なんか着れるか!

 素直に従う方が、おかしいだろっ。

 あれは、そのまま、ずるずると事を運ばせる気満々なプランじゃないか!」


「えっ。エルリーン。

 オレのいないところで……着たの?

 その、あの、花嫁衣裳」


「着てないって話だろっ!

 ルイ。

 動揺したと言わんばかりの表情しながら、目の中にそむかれた……みたいなものを浮かべて、あたしの顔を見るな!

 着るだけなら確かに、たいした事じゃない。

 だから、あれだ。

 あいつの為には着ないけど、軍師殿が、着てくれないと困る困るとしつこく訴えてくるんで、取引条件を提示したんだ。

 昔、軍師殿が、ルイの為に作ったっていう料理を、もう一度食べさせてやってくれないかって!

 今も言ったけど、着るだけなら、別にいい。

 そのまま結婚式場にさらわれるとかって展開は、勘弁だけど」


「花嫁衣裳のエルリーン。

 うん。

 そのまま結婚式場にさらいたいとか、考えないように、今から心を鍛えておくね……いたいっ!

 エルリーン、ぐーでゴチンは痛い……。

 あ……。

 は、はい。

 分かりました!

 すいませんっ。

 オ、オレ、絶対に考えないようにしますから、殺気を放つのやめてもらえますか……エルリーン班長。

 えっと。

 母上の料理って、あれの事?

 『マスカルポーネ石焼きプロバンス風』」


「Luna、聞いてもいいかい。

 『マスカルポーネ石焼きプロバンス風』とは、いったいどういう料理なんだ?」


「整髪料のにおい振りまくスーツにネクタイ野郎は、敵だ。

 教える必要はない、ルイ副班長!」


「ちっ。

 まあいい。

 閣下は、その料理の事をご存知のようだったからな。

 アリス様が、それを作って、ここへ運んで来たら――すべてが解決する話だ。

 小娘。

 そうしたら、閣下の御指示通りに、花嫁衣裳を着ろ。

 いいな!」


「キモっ!

 花嫁衣裳を着ろとか……ぶるぶる!

 そういえば、今、あたしが着てる赤いドレスも、こいつが、着ろとか言って、持ってきたんだった……。

 整髪料のにおい振りまくスーツにネクタイ野郎は、やっぱり変態なんだっ」


「黙れっ!

 どちらも、エリオット・ジールゲン閣下の御指示だっ!

 命を奪われる可能性がなくなったからといって、いい気になるなよっ。小娘!」


「聞いたか、ルイ!

 口では脅してくるけど、こいつら、あたしに何かするつもりじゃない!

 だまされて、歌声を渡すのなんて、絶対にやめろ。

 ほらっ!

 ルイからも、整髪料のにおい振りまくスーツにネクタイ野郎に、何か言ってやれよっ。

 お掃除・皿洗い班の副班長として、勇気ある毅然きぜんな態度ってやつを、見せつけるんだ!」


「タケっ!

 エルリーンが、花嫁衣裳を着る事になったら、オレもその場に立ち会いたい!

 反対する理由はないだろっ」


「――Luna、誕生以前からの付き合いという義理の繋がりもあるので、私が、今から言う事に、『YES』の意味を込めない方が良いと、先に忠告しておく。

 どうでしょうか?

 主君の御子おこであれば、この竹内イチロウ、御命令として承る事ができます。

 今すぐに、御父上のお許しがほしいと仰りたいのなら、お目通りかなうように致しますが?

 あ。

 私の心配をよそに、すでに小娘に殴り飛ばされているね。

 勇気ある毅然きぜんな態度ではあったが、いささか無謀であったと、いや、命知らずな行為であったと言っておこう」



* * * * *



「生意気なガキどもの世話は、本当に疲れる……しかし、小僧の方は、確実に堕ちるな。

 そうなると、いよいよ『sagacity』の本格再稼働となる。

 あの小娘を加えた形で、後継者として御披露目おひろめか――あんな状態だが、天王寺アリスも、ついに正妻にするとの事だし、その前の方が……。

 ん?

 え?

 あ?

 ……ぎゃぁああああああああああああああああああああああああああぁあわああああっ!」



* * * * *



「エルリーン、まだ怒ってる?

 は、半径四メートル以内には近寄らないから、話しかけてもいいかな?

 あのさ。

 ごめん!

 冗談のつもりって言ったら、余計に怒られるよね。

 赤いドレス姿も、その、あの、基地にいた時のエルリーンとは、また違う魅力があって、とても良いから……は、花嫁衣裳姿っていうのも、ちょっと見てみたくて……ごめん!

 ごめんっ。

 でも、あの、ただ着てるのを見てみたいだけで、そのあととかは、考えていないよ!

 ごめんっ!」


「ところで、ルイ。

 『マスカルポーネ石焼きプロバンス風』って、なんだ?」


「へっ?

 エルリーン。意外と怒ってないの……良かった……」


「いや。

 半径四メートル以内には近づくな。

 ただ、気弱な態度を見せなかったのは、よくやったなって思って。

 さすがは、お掃除・皿洗い班の副班長だ」


「えっと……オレが、タケに言った事ですか?」


「そう。

 臆病だったり、気が弱いっぽいルイの方が、なんか、裏がありそうで――ああやって、あたしに即殴られるような事を言ってもらった方が、正直良いんだよね。

 この牢に連れて来られてからもさ、ずっと、あたしに遠慮してて、ウジウジしてるだろ?

 基地にいた頃は、もっと元気だったじゃないか。

 あのな。

 同じなんだって。

 ルイも、あたしも、あいつに父親を奪われたんだよ」


「……ありがとう、エルリーン。

 最初に、そう言ってもらった時、とても嬉しかった。

 けど、やっぱり、オレ……」


「まあ、ルイじゃなくても悩むよな。

 うーん。

 たしかに、意識しない方が難しいか……う~ん。

 あ、そうだ!

 逆に、話してしまったら、楽になるのかな?

 ちょっと、逃げ出す作戦を考える為にも、敵の情報が知りたいと思っていたし。

 かなり知ってるんだろ?

 敵の情報」


「ええっと……敵というのは、エリオット・ジールゲンの……事ですか?」


「そうそう。

 本当に、つかみどころがなくて、スキを見せないんだ。

 あの態度は、絶対にふざけてやってる訳じゃない。

 前も言ったけど、やり方間違えると、即ゲームオーバー。

 あたし達が、子供だと思って、手のひらで転がすように遊ばれてる!

 実力や、権力が伴う上なんだろうけど、悔しいっ。

 整髪料のにおい振りまくスーツにネクタイ野郎を相手にする時みたいに、言葉や態度で、感情的に追い込む事ができない!

 ルイだって、分かるだろ。

 あいつの言動みたいなものを、もう少し考慮して、戦っていく必要があると思うんだ。

 これが、班長としてのあたしの判断。

 だからさ、思ったんだ。

 副班長のルイが、世界で唯一知ってるような事もあるんだろっ。

 あたしに、そいつを教えるんだ!」


「そりゃ、まあ。

 ……知ってはいると思うよ。

 基準が難しいし、曖昧あいまいだけど、世界で唯一とかもあると思う。

 だけど、だけどね。

 エルリーン班長。

 オレが知ってる、あいつって、いわゆる、日常生活の部分だけであって、軍でどうしてるとかっていうのは、隠されて育てられたから、知らないんだ」


「軍で何してるとか、どうでもいいよ。

 あいつの日常生活を知ってるやつ、世界に何人いるって言うんだよ?

 それが、ひけらかせる程って事になると、ルイか、軍師殿だけなんだろ?

 あ。

 ルイは、閉じ込められてたって言ってたし、今みたいに、ご飯だけ運んで来られる生活だったのかもしれないけど」


「いや。

 いちおう、それなりに、普通に生活していたと思うよ。

 エルリーンたちに助けられてから、あれはおかしかったっていうのが、いくつもあったけど。

 とりあえず、この牢。

 ――だだっぴろい、あいつらが、鳥カゴとか呼んでいる部分全体が、居住エリアだったんだ。

 オレの家。

 ……いや、気づいていなかっただけで、当時から座敷牢。

 ややこしくなるから、その話は、今はやめよう。

 今、ソファ置いて寝てる辺りに、オレの部屋があった。

 エルリーンが、寝起きしてるベッドがある辺りが、リビング隣接のお風呂とかがあった場所なのかな。

 たぶん。

 オレの部屋の逆側の壁の辺りに、母上の部屋があった。

 ああっと。

 みんなの基地に行ってから気づいた事。

 母上の部屋は、狭いと思っていたし、外から鍵をかけろと、あいつから言われていたけど、完全に牢屋だったんだと思う。

 プロデューサーATしてた頃は、『この狭さが、仕事で缶詰めするには丁度いいのよ!』って、今思い出しても本気で、あの部屋を気に入っていたようだったけど……そして、オレの部屋も、外から鍵かけられてる事あったけど。

 ええっと。

 母上の部屋があった辺りに、今使ってるお風呂とトイレがあって――」


「ルイ。

 そんな話を聞きたいんじゃない。

 あたしが聞きたいのは、そうだな、あいつの人物像なんだ。

 だからな。

 うう~ん。

 分かりやすく言うと、ご家庭での出来事作文みたいなのを読みあげてもらえると助かる。

 あたしに、遠慮はいらない。

 知りたいんだ、あいつを倒す為に。

 おいっ。

 なんだよ!

 ルイ!

 座り込んで、立てた両膝りょうひざを抱えて、あたしの方をチラチラ見て、怖気おじけづいたような表情して。

 話したくないのかっ!

 ……って、そうだよな。

 ごめん、ごめん。

 さすがに、あたしが悪かった……うん……無意識に、体育座りは普通だ。

 ルイにとっても、複雑だよな。

 あいつとの思い出なんて。

 本当は、一時ひとときでも忘れたいっていうか、それでも思い出しちゃったりして辛いよな。

 うーん。

 アレだ!

 今のヤツと、日常生活をしていた頃のヤツは、ルイから見ても違う人物なんだろ?

 じゃあ、呼び方変えてなら、話しやすくならないか?」


「んんっと?

 エルリーン、どういう意味?」


「〇月〇日、エリオット・ジールゲンが、オレの為にチキンライスを作ってくれました、とかだと、その方が、あたしもムカツク。

 いや。

 この前のチキンライスはおいしかったけど。

 合成調味料の味じゃないのがすごい……って、そうじゃない!

 〇月〇日、あいつが、オレの為にパンプキンスープを作ってくれました、とかも、なんか、今と一緒の状況を言ってるっぽいし。

 ああ。

 昨晩のパンプキンスープは、本当においしかった!

 本物のカボチャが入っていて……いや、そうじゃないだろっ!

 ええっと。

 母親の軍師殿の事を、『母上』って呼んでるぐらいだから、たぶん、あれだ……良いトコの子が父親を呼ぶ……アレだよな?」


「普通に考えてもらって、そう呼んでいたね。

 はぁ……でも、オレ自身が、あいつをそう呼びたくないんだよね……」


「ん~。

 そうだよな。

 呼ぶだけで、あいつが目上な感じがするし。

 ルイが、気弱になってるのって、あたしに対して遠慮をもちろんしてくれていたんだろうけど……あいつに対して、いろいろ考えていたのね。

 まあ、そうだよな……うーん。

 あ。

 じゃあさ、軍師殿の事は、『お母さん』って呼ぶ事にして――対になる、アレでお願いできる?」


「えっ。

 エルリーン。

 普通に考えて、アレだと思うけど。

 呼ばないといけないの……?」


Mamanママンとかの対の方が、言いやすいか?」


「『お母さん』の対で大丈夫です……。

 たしかに、エルリーンに聞いてもらったら、ちょっとは心が楽になるのかな?

 うん。

 エルリーンの方から言ってもらったから、はっきり口にしてしまうけど、遠慮してました。

 ん~。

 逃げ出す手立てが、見つかるかもしれないのか。

 分かったよ。

 ただ、ご家庭での出来事作文として話すのは、母上……いや、お母さんが戻って来てから、しかも、両親二人一緒の話題でいいかな?

 あと、本当に役立つ話ではないかもよ」


「オッケー! 副班長、それでよろしく。

 手をこまねくってだけよりは、何でもいいから動いた方がいいんだよ。

 内容的にも、監視カメラで聞かれても問題ないじゃないか。

 どうせ、どんな事したって、あたしらが逃げ出すなんて無理だって、あいつは見下しているんだろうから、アレコレやってやればいいんだよ。

 もう打つ手がないって、怯えたりしてる方が、あいつは喜ぶだろ。

 しぶとく、図太ずぶとく、笑い飛ばして過ごしてやろう。

 で、あたしたちは、無事に逃げ出す。あいつは、より悔しがる事になる訳」


「そうだね。

 あ。

 そっか。

 これ……監視カメラの向こうで聞かれてるんだよな。

 う~ん。

 気にしたら負けだ!

 たしかに、こっちがビクビクしてる様子を眺められてるかと思うと、嫌だ。

 ――あのさ。

 『鳥カゴで、飼ってやる』。

 って、なんだよ!

 ああっ!

 なんだか、急に腹が立ってきた!」


「そうそう。ルイ、そんな心意気で」


「えっとね。

 言うよ。

 ご飯は、あの……おとう……さん……が作っていました。

 今と一緒。

 そこの牢内の飾り用にと言わんばかりに、人工樹木がいっぱい密集している場所の辺りが、リビングだった。

 噴水は、台所の流しの水が出るところをそのまま使ったのかな?

 というか、何で、牢を装飾したんだろ?

 まあ、いいや。

 うちのお母さんと……お父さんは、とにかく仲が悪かったんだっ!

 だってさ!

 息子のオレが、気をつかって話題を振らないと、両親同士は、話しないんだよっ。

 あれだ!

 お母さんが、お父さんとは『敵対』している設定だから――とか、言うんだ。

 え、何それ?

 そう思った。

 だけどね!

 きっと、オレ、子供心に無理やり納得しようとしていたと思う。

 今考えると!

 分かるよ!

 あいつ……いや、お父さんの野郎の仕事っていうか、正体が分かった今だと分かるんだ!

 お母さんがさ、たまにお父さんの野郎に、『仕事辞めたら、少しは仲良くしてやっても良い』って言うはずだよ!

 ちくしょう!

 今でも、お父さんの野郎には、言ってやりたいよ!

 悪政の独裁者なんて仕事は、やめちまえって!」


「ルイ。

 不満ためまくりだったんだな。

 かかげる左手が、訴えるたびに、握りこぶしを作るぐらいに。

 あのさ。

 立ちあがって、喋った方がいいんじゃないか?

 ひざに添えてる右手も、空中相手でも良いからパンチを繰り出したそうにしてるように見えるんだが」


「もう、監視カメラに聞かれてるとか気にするもんかっ!

 言いたかったんだよっ。

 ずっと!

 エルリーンたちの基地でも、お父さんの野郎の軍部圧政風評のせいで、文句も言えずに我慢していたんだよっ。

 一人でネチネチをため込んで……どうにも我慢できないと、裏庭のゴミ箱ツボの中に吐き出していたんだ。

 ふふ。

 ……あはははっは。

 オレの書く歌詞、『心が洗われるようです』って言ってくれる人多いけどさ、最近は、心の奥底にある、お父さんの野郎への言ってやりたい不満が込められていただけなんだっ!

 オレ自身の心の浄化なんだよっ。

 Lunaなんて、本当に偶像!」


「まあ、まあ。

 落ち着け、落ち着け。

 ルイ、ご家庭作文でもして落ち着こうな」


「……ふふ。

 こういうのって、一度開放しちゃうと、止め処なく吐き出したくなる!

 ふふふふふ……。

 あの話題にしよう。

 今は、どちらかというと好物に入るけど、小さい頃は、ニンジンが食べられなかったんだ。

 お母さんが戻って来て、しばらくした頃の話なんだけど。

 あれ?

 というか。

 お父さんの野郎とタケがさ、『悪いヤツらに捕まっていたお母さんを助けてきた』って言ってたけど、逆に、ウチに戻って来てからが、悪いヤツらに捕まってるってパターンじゃないか!

 めちゃくちゃだまされていたんだよ!

 オレは!

 なのに、『もう安心だね、お母さん』みたいな事を何度も言っちゃったりして。

 ……はは。

 どこが、お母さん安心だったんだよっ!

 今だって、お父さんの野郎のお人形さんみたいにされちゃってるし。

 思い通りに言う事聞かないなら、タケの薬でどうにかしてしまうとか――ご家庭。

 ご家庭の定義ってなんなんだっ!」


「落ち着け、ルイ。作文、作文」


「……ダメだ。

 いろいろ本気で怒れてくる、うう……話をニンジンに戻そう。

 朝起きて、リビングに来ると、『うわぁ、うちの両親、今日も絶対に口聞かないつもりだわっ。息子の自分が、どうにかしなくちゃ』な雰囲気が漂ってるんだ。

 一人称『ボク』みたいな、親から見たら、まだまだ何も分かってない子供に見えていたかもしれないけど、オレの心に渦巻くものは……今と変わらず。

 くっ。

 ふふふ。

 監視カメラぁ。

 黙っていろ。

 今のオレ、ためにためまくった怨言えんげんを満載して、出荷したいんだ……あはは」


「ル、ルイ。

 恨み言の一つっていうか……頭の中で、恨み言がいつも行列作って、練り歩いていたんだな。

 外にぶちまけさせてやれなくて、正直、あたしの方がすまなかったと謝りたい……。

 ルイ。

 ……視線が、どこ向いているか分からない。

 たしかにどこかを強く見つめている。

 いや、確定であいつに、怒りを叩きつける気満々な瞳をしている……」


「いろいろと考えがうつろなんだけど、そういう時って、不平不満がわきあがってくるよね。

 オレ、今、歌詞とか作ったら――きっと、びっくりするぐらい、美しいって言われるようなものが書けると思う!

 天使が託したように純粋な

 それは、悪魔になってやりたいぐらいに、何かに難癖なんくせをつけてやりたい気分の時に生まれる。

 作者の気持ちって、そういうもんなんだっ!」


「ルイ副班長は、やっぱり、やればできる子なんだな。

 あたし、基地にルイが来て、しばらく接していて感じたんだ。

 こいつ、大人しくしてるけど、それは今までの境遇とかもあってで、どこかでブレイクスルーがあれば、あたしと対等で頑張れると思った。

 だから、副班長に任命したんだけど。

 ああ。

 でも、あれだな。

 逆を言えば、あいつの親バカ過度期待な言葉ではなく、支配者を目指しちゃう事も、実はできる訳か。

 その芽は、班長として、あたしが、うまく摘んでいってやらねば」


「あはははは。

 オレさぁ。

 『お母さんは、どうしたらお父さんと楽しく毎日お話してくれるようになるんだろう?』。

 そう聞いちゃったんだ。

 伝わっていると思うけど。

 お父さんの野郎の方にっ!

 あっと。

 もちろん、お母さんの方にも、同じ事を聞いたあとだけど。

 当たり前のように、お母さんは、即答してきました」


『お父さんとは、『敵対』してるから、無理なのよ。

 ルイーナ。

 二度以上聞いても、無駄ムダ無駄だから、聞かないでね』


「えっと。

 お父さんの野郎の方に、質問した時に、話を戻すよ。

 料理中だったお父さんの野郎が、少し考え込んで、ニヤッとした。

 今思うと、かなりの邪悪な笑みだったんだと思う」


『ルイーナ。

 これ、お皿の上を見てご覧。

 お前が、どうしても食べられないと言うニンジンがあるだろう?

 お母さんに、宣言してほしい。

 ボクが、ニンジンを食べられたら、お母さんは、お父さんと仲良くして、結婚もして、これからはお父さんの言う事には、絶対服従を約束してね。

 そう、お母さんにお願いしてくれるかい』


「子供過ぎて、オレも、迂闊うかつだった。

 『そっか。ボクがニンジン食べたら、お父さんとお母さんは仲良くなるんだね!』。

 ご想像の通り。

 オレは、目を輝かせて言っちゃったんだ!

 これ。

 完全に良いように、お父さんの野郎に、利用されてるんだよっ!

 生活の会話って思い起こすと、こんな事ばっかりっ。

 ただ、結婚しろとか。

 そういう、まあ、オレを使って、お母さんを思い通りにしてやろうと、お父さんの野郎が企んだ時は、だいたいお母さんの方が、本気で潰しにかかってきてたけど」


「そうだよな。

 今は、あんな風になっちゃってるけど、もちろん、軍師殿自身の意思じゃないだろうし。

 ルイを逃がすところまで、結局、あいつの言い分にはのらなかったって事だから」


「そう。

 ニンジンの好き嫌いの件は、オレが言い出そうとしたら……お母さんが、それまで目を落としていた本を、ダイニングテーブルの上に、ドンって重そうな音をさせながら置いたんだ。

 置いたっていうか、角を叩きつけるような感じ。

 タイトル『こんにちの給食のありかた――好き嫌いは本当に悪か?――』。

 オレ、お母さんが静かに顔をあげる迫力に圧倒された。

 あれ。

 お母さんの眼光が、相当鋭かったと思うんだ。

 今思い出しても、ガクガクブルブルしてきたぐらい」


『ルイーナ。

 何か、お母さんに用事でもあるの?

 好き嫌いについて、あなたはどう思うかしら?

 子供ってね、歯の生えかわりの時期とか、身長が大きく伸びる時期に、身体がなんとなく不快を感じて、食べられない物ができる事があるらしいの。

 あと、調味料に入っている微妙なスパイスとかが、実は未発達な舌にあわなくて――そういう理由なら、成長すれば食べられると思うわ。

 だから、私の教育方針は、今だけ食べられない物があっても、特に何も言わないって事で。

 ね?』


「ハッキリと言葉にはされなかったけど、『お父さんの手先として、お母さんの前に立たないでね、よろしく』って言うのは……ぴしゃりと態度で、念を押されていたかも。

 この件に限らず、何度か、同じような事があった」


「へえ~。

 さすがは、軍師殿。

 ルイが目撃したかは知らないけど、完全敗北したあいつの顔を、かなり見てみたかった。

 きっと、イライラしながら、沸騰するやかんを見つめていたと思う。

 息の根を止めるように、力強く、ガツンって音が、あたりに響くぐらいの勢いで、IHクッキングヒーターのスイッチOFFしたんだろう。

 しかし、軍師殿は、やっぱりすごいな。

 そろそろ、こういう姑息な作戦を、あいつが仕掛けてくると予測して、その本を手にしていたって話だろ?

 あー。

 どうやったら、そんなに上手に、あいつを出し抜けるんだろうか。

 せっかく、軍師殿がチャンスを――チャンスの作り方を、過去から教えてくれたんだ。活かしたいな。

 うーん。

 でも、やっぱり、あいつって、たぶん実力行使ならいくらでもできるんだろうけど、タチが悪い言いがかりばかりぶつけてくる。

 あたしらの事も、今すぐ、軍師殿みたいに操り人形にできるケド、わざとやってない。

 できたら相手に、『私の負けです。あなたに従います』的な事を、言わせたいんだろうな」


「間違いなく、そういう傾向があると思うよ。

 棒読みで言うけど――『ボク、今夜はお父さんと一緒に寝たいです』、『良い子にしてますから、そばにいて下さい、お父さん』とかさ、言わされてた。

 いや、今は、後ろめたい気分になってくるけど……自分から望んで言っていた事もあるとは思う。

 何も知らずに、なついてるオレを見ながら、エルリーンたちの組織の手伝いをしているお母さんに対して、ざまあみろみたいな事を考えていたんだと思う!

 極悪にも、ほどがある!」


「うんうん。

 ルイは、立派な被害者だ。

 基地の誰だったかに、軍師殿が、ルイを軍事施設から連れ出せなかったって話を詳しく聞いた事があるんだけど、完全に強奪誘拐だったみたいだし」


「そうみたいだね……。

 エルリーンたちの基地で、オレも、それとなく聞かされて驚いたんだけど。

 赤ん坊のオレを、軍用ロボットとか使って、逃げ出そうとするお母さんの手から奪い取ったとか。

 生まれてすぐだから、さすがに記憶がないけど、確実にご家庭のゴタゴタとかじゃないよっ!

 今回、このタワー『スカイ・オブ・パーツ』に連れ戻された時だって、大勢の兵士に囲まれるとか、本気の拉致シーンを押しつけてきたし。

 ……あ。

 エルリーン、本当にごめんね。

 巻き込んでしまって」


「さすがにビックリしたけど、過去という意味では気にしてないよ。

 もともと、軍と戦う組織には小さい頃からいたんだから、今回以外でも、あり得たかもしれない。

 ほら、あたし、学校とかも行けてないし、人生に突然の特殊な事があるかもって、ある程度は覚悟して生きてきたから。

 あれ?

 ルイも、学校とか行った事ないのか」


「ないね。

 だから、エルリーンたちの基地の勉強部屋って、とても新鮮に感じたよ。

 ちなみに、お母さんの言ってた『給食』って言葉の意味は、エルリーンたちの基地の食堂で、何なのかを理解した。

 んんっと。

 話を戻すね。

 思い出を掘り起こすと、あの手この手で、オレの方から、いろいろ言わせようと仕向けられていた気がするんだ。

 特に、お母さんが帰って来てからの思い出は、ほぼ言わされていた……。

 そして、その様子を、お母さんに見せつけて、ニヤニヤしてたんだと思う。

 タチが悪い。

 ガラが悪い。

 独裁者だから、職業病が家庭でも出たとか……そんな、悪夢の中でも見た事ないような押し切り方されるのだろうけど――」


「まあ、基地のチビどもに、『一緒に遊ぼう、エルリーン姉ちゃん』とか言われると、もちろん嬉しいよ。

 相手から、言ってもらえると嬉しいよ。

 絶対に、嬉しいよ。

 けど……。

 あいつに、言わされてるとな、それは、嫌だな。

 すべてが偽物だったような。

 信用できないような。

 嘘つきは泥棒の始まりって言うか、あれ、狼少年って言うんだっけ? 座学のお勉強は苦手なんだよ……」


「どちらも、ある意味あってると思うよ、エルリーン。

 お父さんの野郎は、そんな感じ!

 オレも、本能的に気づいて、だんだんお母さんと一緒にいるようになった。

 Lunaとして大成功した時、お母さんと二人で、お父さんの野郎を、『不用品』扱いにしてやったんだけど……はは……とても、スッキリした気分だったよ」


「ルイ。

 お前、ずいぶん性格悪かったんだな」


「うん。

 性格は悪いよ。

 いいんだ、性格悪くたって。

 どうせ、オレ、どれだけ悪い印象を持たれても……結局は、あいつの子だから。

 それからは逃げられないと、諦めてる。

 『お前はいいヤツだな』って、エルリーンたちの基地で言われるたびに、どこか心に刺さるものがあったから――」


「……ごめんな、ルイ。

 本当は、言いたくなかった事を言わせたりして……『本人』が、監視カメラの向こうで聞いているんだろうし……」


「エルリーンが、気をつかう事じゃないって。

 オレと、あいつの問題だから。

 ……タワー『スカイ・オブ・パーツ』に。

 ここに連れ戻されてから、エルリーンがどうにかされるんじゃないかって、もちろん心配だった。

 お母さん、いや、母上は、あんな事になってるし……。

 きっと、簡単には逃げ出せないんだろうから、これからオレは、どうなっちゃうんだろうという不安もあった。

 いろいろ考えたよ。

 たぶん、昔の母上も同じような事を考えたんだろうけど……でも、やっぱりオレ、あいつと戦う!

 エルリーンと母上を助ける為に」


「ルイ……」


「ちょうどいい機会だから、あいつに宣戦布告してやろうと思ったんだ。

 世界の為に、エリオット・ジールゲンを倒したいか――そんな風に考えたら、今でも、やっぱりよく分からないけど、大切なエルリーンと母上の事を、オレは護りたい。

 これは、言い切れるよ。

 心の底から思ってるから。

 ――あのさ。

 母上にも言ったけど、エルリーンを護る騎士――ナイトにしてもらえないかな?」


「へっ……あの、えっと? ルイ?」


「……んっと。

 そりゃね。

 オレ、男のくせに強くないよ。

 腕っぷしじゃ、女の子のエルリーンにすら勝てない。

 母上みたいに、すごい戦略が立てられるような頭脳を持ってる気もしない。

 歌は……誇れるかもしれないけど、いざという時に、すぐに役に立つものなのか分からない。

 だけど――護りたい気持ちだけはあるんだ。

 口だけで、うまい事言ってるって思われるかもしれない。

 うん。

 本当は、気にしてた。

 気にするなって言ってもらえたけど、オレ、結局は、エルリーンの仇の息子だから。

 心配してた。

 そんなオレが護りたいって言って、受け入れてもらえるか」


「だから、それは、気にするなって!

 何度も、あたしに言わせるな……ルイが、ルイなら、それでいいだろっ。

 いいんだよ!」


「ありがとう、エルリーン班長。

 あはは。

 エルリーンが、そんなに顔を真っ赤にして、真剣な声で言ってくれて、すごく嬉しい。

 そばに行ってもいい?」


「は、半径五十センチ以上離れるなら……いいよ。

 な、なんだよ。

 ルイ。

 落ち着いてるような顔して。

 背が、あたしよりも低いくせに。まあ、それは、ルイの方が歳が二つも下だからだけど……。

 はぁ?

 ……ルイ、何やってるんだよ……?

 片膝かたひざを、床につけて、かしこまった表情してっ」


「えへへ。

 エルリーンにひざまずいてみた。

 これ、母上にもやった事ないよ。

 もちろん、あいつにも。

 護りきれる保証なんて、してあげられないから――せめて形だけでも。

 ……素直に、弱っちいオレの話しとく。

 エルリーンを助けてあげられるどころか、自分の身すら護りきれるか分からない。

 そんな不安を口にしたら、またエルリーンに怒られるだろうけど、最初にひざまずく相手が、あいつなのは、嫌だなって思った。

 ほら。

 これで、自分の為に、大切な護りたい人の為に、一番最初を使う事ができたから、もう十分。

 あっと!

 もちろん、無条件に身を差し出すとかは、もうしないよ。

 約束する。

 でもね、エルリーン。

 もしもだけど、オレ自身を使って、本当にエルリーンや母上を助けられる事があるとしたら――それはためらいたくない。

 それが、オレの身なのか、歌声なのか、心なのか……その他、どれにしたってね。

 どんなに絶望的な場面でも、本気の命がけの状況でも、必ず、すべての力を使うよ」


「ちょ、ちょっと……ルイ!

 ……なんで、そんなに、カッコイイこと……あっ」


「急に、手を差し出したりして、驚かせてごめんね。

 エルリーン。

 握ってもらうだけ、いいかな?

 それ以上は、何もしないから。約束する」


「……うん。いいよ」


「本当に、ありがとう。

 エルリーン。

 この手の温かさ、ずっと、おぼえておくね。

 ……あのさ。

 オレ。エルリーンの事を――。

 ううん……。

 もしも、オレが、エリオット・ジールゲンの手下になってしまう事があったら、それがどんな理由でも、遠慮なく倒してほしい。

 そういうのも、エルリーンを護る、一つの形だと思ってるから」


「バカっ!

 ここまで、いろいろと言ったんだ!

 そんな事にはならず……一緒に帰るんだよ!

 ルイ副班長、返事はっ」


「はい!

 あははっ。よーし。見せつけてやったぞ!

 監視カメラにっ」


「あはははははっ。

 思いっきりやってやったな!

 あとで、陰湿な嫌がらせされるかもしれないけど、まあ、その時は、二人で戦おう。

 な、ルイ副班長!」


「うん。エルリーン班長!

 ……ん?

 あれ?

 扉から、母上がのぞき込んでいる……。

 じっと、こっちを見てる。

 いつから、聞いていたんだろう」


「あ……本当だ。

 監視カメラも見てたんだろうけど、実際に誰かに見られてたかと思うと……ちょっと、なんだろう。

 恥ずかしいな……。

 いやいやっ!

 あたしは、何を恥ずかしがってるんだ!

 ん?

 ありゃ?

 軍師殿……首に、何かを巻いて……。

 ん?

 え?

 あ?

 ……ぎゃぁああああああああああああああああああああああああああぁあわああああっ!」


 18話後半を投稿後にムーンライト側の投稿も行います。

 規約上問題なく、ムーンライト側のお話でも大丈夫というお方は、よろしければそちらもお待ち下さい。


 筆者側の諸事情で作業が大幅に遅れておりますが、一週間以内には後半とムーンライト側の投稿を行う予定です。


 後半は『対話体』のみでのコミカルアクションの実験も兼ねさせて頂く予定ですが、もちろん本筋からは逸脱せずに、必要なストーリーを織り込んで執筆しています。


 必要なストーリーは、必ず『なろう』側で描いておりますので、ムーンライト側は『プラス要素』とお考え下さい。


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