叫び4
それからと言うもの毎日とは言わないが、毎週一度や二度は何かをやらかす同僚
その度に責めてやる。
責める言葉のレパートリーの方が足りない。
最近じゃ定番の台詞があるほどだ。
俺はやるべきことをやってるし、やるべきことをやってる奴に何も言わない。
やるべきことをやらない奴に言うべきことを言ってるだけだ。
実際に後輩は仮にトラブルを起こしても自分と同じようにすぐ報告書を上げてるし、どうしようもない時はすぐに周りの人間に相談を持ちかけてるようだ。
だから何も言わないでやる。
まあ、俺はこの会社の連中なんぞに頼らなくても自分で解決できるが、ちゃんとやるべきことをやってる後輩は目こぼししてやろう。
だが、最近は上司の奴だ。
何を言ってるんだか分からないことが多い。
仕事のし過ぎで、睡眠不足で、頭逝っちゃってるんじゃ無いかと思うほどだ。
俺はやるべきことをやっているのに、やれちょっと言いすぎじゃないかとか、他の人の仕事をもうちょっと手伝ったほうがいいんじゃないかとか
人より早く仕事を仕上げて早く帰って何が悪い。
そもそも残業代出してないからって、だらだらと残させるような会社のシステムが悪い。
せめて後輩だけは早く帰らせてやろうかと思えば、後輩は事務と現場の兼務にされてしまった。
現場の他の機械はオペレーターと助手の二人で準備も片付けもしているのに、
俺のところだけは一人で準備して片付けろとかおかしいだろう。
まあ、俺と同じようにわりを食ってる後輩には何も言わないが、明らかに人より負担を強いておいて、もっと手伝えとか言う上司には従う義理は無い。
いや、むしろ仕事をしてやろう。
その代わり言ってやるのだ。
明らかに負担してる仕事量が違うけど当然評価されて給料も変わるんですよね?と
当然の権利だ。
そうだ、いっそのこと全員が負担するような仕事を増やしてやろう。
従業員全員が取り組むテーマを毎月一人づつ考えさせるんだ。
そうすれば、出来ないやつはもっと転がり落ちていく。
表向きは改善活動だ。
誰も文句は言えまい。
出来ないやつには何度でもやり直させる。
面白くなってきた。
俺の機嫌を損ねる奴がいたら、速攻文句をつけてやろう。
非の打ち所の無い改善活動なんて物が考えられるようなやつはこの会社にはいない。
俺に文句をつけられるようなやつもこの会社にはいない皆馬鹿ばかりだ。