とある国で話題の小説を見たら
冤罪断罪婚約破棄が世界で大流行している頃。
獣王国にもモチーフにした婚約破棄小説が広まってきた。
「ふむふむ、こんな事が現実に起きたら国が幾つあっても足りませんわね」
とある侍女Sさんは、侯爵令嬢なので仕える姫君の為と買ってみたものの内容の酷さに苦笑いする。
「妻に頼まれて見てみたけど、こりゃひでぇな。騎士団団長の令息が逆ハーレム要因で高位貴族を咎めるとか…身分も礼儀も無視だな」
苦笑いして騎士団団長Kさんは肩を竦める。
「ちょっとちょっと!?何なのさ!?魔術師団長が悪とか!!
公爵令嬢に呪いを掛けてざまあされた挙げ句に……魔力封じられて犯罪奴隷!?
魔術師馬鹿にし過ぎでしょ!?」
魔術師団長Rさんは憤慨した。
「あくまでも創作とは言え、宰相が仕える主一族を裏切り国を乗っ取り、ざまあされて処刑とは……不愉快ですね」
宰相Tさん青筋ピキピキ。
「影が国王とかに報告しても事態が収拾できないなら無能だな」
国王の影KMさんは苦笑。
「男爵令嬢にホイホイ騙される王子無能だろ?
王国なのに皇子?帝国なのに王子?
字が違うだけで変になるし言葉は難しいな」
SF小説を書きながら獣王子Fさんは苦笑い。
「ざまあされて処刑って……国王にも適用される世界観なんだねぇ」
獣国王は小説を読んで違う所に着目した。
「ようはなんでもありだろ?大変だな。ざまあされる世界観は」
幼女Sは目を細め呆れる。
それぞれ違った反応を示していました。