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鍵という名の君

作者: すみ いちろ

僕にも君にも聴こえる

Silent walker

過ぎ去ったはずの暗い路地

鳴り止まない悪夢

孤独な夜に押し寄せて

それでも日常ひきづる

Silent walker

ゲームが始まりましたと

道先案内人の死神キミが言う

与えられたモノさえ

僕には無いのにって

出遅れたスタート

周回遅れの人生ダンジョン

迷宮は果てしなく

レベル違いの他人プレイヤー

次々クリアー

望むモノ手にする光景

僕はまだ何も知らない

スタート地点の手前

守護神ガーディアンの声聞こえる暗闇とまどい

信頼のおけない単独行動ソロプレイ

ボウケン記憶キロク書き換えられるまでは

人生メイキュウが果てしなく襲う日常トラップ

くぐり抜けた誰かとの記録ログ

書き記した今この場所

遙かなる場所から呼び合う

エターナルホワイトホライズン

君に届けって

探しあてた石碑

年代は古く

遙かなる時を超えて

同じ場所に立つ君へ

空に光る視えない手に引かれて

心の中の剣を握りしめる

幽かに感じた洞窟の先

今という時間が未来に変わる瞬間

僕の背中押した誰かの魔法コトバ

ここが何処なのか分からない場所で君が笑う

「よく来たね……」

特別な能力スキルなんて無いけれど

ホンモノが何かって知ってる

どこまでも君の中に眠る魂震わせて

目覚める光の刃

僕を映し出すシャドー

自分史上最大の戦闘バトルを繰り広げる

逡巡は刹那

闇も希望も眩しくて

ただそこに居る誰か

見つめた世界

君となら──って

そこから先を

今、顔を上げて見据えた

遙かなる闇の向こう側から

僕を呼ぶ声が聴こえる──



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