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9 奴らがやってきた!

時はさかのぼり、ナディアが村へ治療を行っている時だ。ギルド長から金の無心を拒否されたナディアの父は新たにギルドから金を引き出すためにミナミを連れ、医療ギルドへとやって来ていた。


「ミナミ、お前はここで医療ギルドに加盟するだけでいいからな。それで、このギルドは喜んで金を私たちに渡すのだ。」


「分かりました、お父様。あの、私は特に医療魔法を使えませんがいいのですか?」


「ん?そんなものは必要ない。ミナミがこんなギルドに加入するだけでこいつらは泣いて喜ぶんだ。」


「まぁ、そうなんですね。そうだ、ギルドに加盟するのであれば私の病気もこの人たちに治療させましょう!最近、なんだか調子が悪くなっているような気がするんです。私を治療できるんですから、ただで医療すべきですよね。だって、私は病気がちで人より苦労しているんですから。


この人たちは自分が治療魔法を使えるからって普段から幸せな生活を送っているんですもの。それくらいのことを私にするのは義務ですよね。」


「あぁ、その通りだ。ミナミを治療できるのだからむしろ金を払うべきだろ。ただで治療できるなど泣いて喜ぶべきだ!」


ミナミとナディアの父はギルドのど真ん中でこのような話をしている。当然のことであるがここには大勢の治療師たちが滞在している。つまり、二人の会話は彼らにすべて聞こえているのだ。二人の会話を聞いた者たちは皆、不機嫌になっていく。


そんな彼らのことなど知る由もなく、二人は受付にてミナミのギルド加盟の手続きを始めようとするのであった。


「おい、娘がこのギルドに加盟してやるぞ!さっさと手続きを行え!」


「新規の加入ですか?では、ご加入される方はどのような系統の魔法が使えますか?代表的なものですと製薬魔法や治療魔法がありますが。」


受付の人間はマニュアル通り、新規加入の手続きを開始する。


「なに?魔法?そんなものが使えるわけがないだろう。貴族である娘が加入してやると言っているんだ。さっさと手続きを始めろ!」


彼はいつまで経っても手続きを始めない受付にイライラしていたがそうはいかない。なぜなら、ここは医療ギルドだ。医療系の魔法を使えなければ加盟する資格などないのだ。


「あの、ここは医療ギルドなのですよ。加盟するのであれば医療系の魔法を使えることが最低条件です。それが無理なのであればお引き取りください。」


受付嬢の反応は当然のことであった。


よろしければブックマーク登録や↓にある☆☆☆☆☆を★★★★★にしていただければ大変うれしく思います。


また、作者は他の作品も投稿していますので興味がある方はそちらもお願いいたします。

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