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2 ナディアの正体

私は婚約破棄をされた王城の一室から出ていく。もう、ここに戻ってくることはないだろう。頼まれても、戻ってやるものか!


まずはこいつらと法的にも縁を切るために役所へと赴く。もしもこいつらが何かしでかしたときに法的に家族であればどんな被害を受けるか分からないからだ。


「すみません、親族との縁を法的に切る手続きをしていただきたいのですが。」


私が突然そう告げると役所の人は驚いている。それもそうだ、突然そんなことを言われれば誰だって驚いてしまうだろう。


「えっと、縁を切るというのは非常に大事なのですよ?もう一度考え直してはいかがでしょうか?」


「いえ、すでに決めましたから。どうか手続きを始めてください。」


「分かりました、少し、現在の戸籍を調べさせていただきます。・・・お待たせいたしました、お調べいたしましたところ、現在のナディア様は貴族家の長女ですよね。もしも、親族との縁を切るというのであればナディア様は貴族家の当主ではありませんので身分は平民になってしまいますがよろしいですか?」


「はい、それも理解しています。かまわないので、手続きを進めてください。」


「はぁ、かしこまりました。」


私は貴族から平民になったところで問題ない。普通の貴族の娘であればある日突然、平民なってしまえばお金も稼ぐこともできず、生活することが出来ないだろう。しかし、私は全く問題ない。


なぜなら私は既に自分でお金を稼ぐ手段を確立しているからだ。私は現在、医療ギルドに所属している。医療ギルドとは治療関係の魔法である製薬魔法や治癒魔法などの使い手が所属しているギルドで所属しているものはギルドの依頼で依頼人の治療などを行ったりしている。


私は当然、聖女の力があるため治癒魔法などを使用することが出来る。家族や婚約者は私のことなど興味がないから知らないかもしれないが私はギルドでも有数の治癒魔法の使い手なのだ。


そのため、家族には秘密の貯金もあるし、ギルドからの依頼を受ければ特に生活には困らない。以前から、私を犠牲にして妹のことばかり優先するあの家には嫌気がさしていたのだ。だから、こんな時のために実家から独立する準備は進めてきた。


今日、その準備を活用する時がやってきたのだ。


「お待たせいたしました。手続きは完了いたしました、これでナディア様は親族の縁を切りましたので戸籍上、家族はいません。また、既に貴族家からも除籍されていますので今後、貴族として名乗ることは許されません。よろしいですか?」


「はい、大丈夫です。ありがとうございました。」


私はこうして名実ともに、あの家族から縁を切ったのだった。


よろしければブックマーク登録や↓にある☆☆☆☆☆を★★★★★にしていただければ大変うれしく思います。


また、作者は他の作品も投稿していますので興味がある方はそちらもお願いいたします。

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