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40話目:脅迫

「それで何の用かしら〜?」



(こいつは…!)



 イズミはリリへとゆっくりと歩み寄る。奏矢にとっては己をこのような目に合わせた張本人、たがリリから見れば白衣を着た切れ目が特徴的なただの"人"であった。たが、リリはイズミの言い表せない雰囲気に身を強張らせ、反応ができない。2歩、イズミが歩みを進めたときにリリはようやく動く出す。名瀬をうまく床へと落としながら、その手に銀の弓矢を作り出す。



「お願い、"当たって!"」



 名瀬がリリの肩から離れて床へと体をつける僅かな時間、その時間でリリは弓矢を生成して銀の矢を放つ。イズミへと真っ直ぐ射られた銀の矢は宙で5つに分裂して3本は額、首元、心臓へ、残る2本は床や天井で跳弾してイズミの死角から頸椎と右太ももへと弾道を描く。



「面白いことができるのね〜」



「えっ」



(は?)



 リリと奏矢は同時に間の抜けた声を出す。額と首元を狙った2本は左右の手で、残る3本はイズミの背から飛び出した粘液に濡れた手によって受け止められ、そして床へと乱暴に投げ捨てられる。あまりのことにリリは動揺して次の一矢を構えるタイミングを逸してしまう。



「捕まえたわ〜」



 イズミはリリの右腕を掴む。いや、右腕だけではない。それぞれイズミの背から飛び出した手がリリの頬や頭、首元などを無遠慮に触れる。



「っ、嫌っ!」



 リリは咄嗟にイズミの手を振り解いて距離を取ろうとするが、びくともしない。バタバタともがくリリに満足したのか、リリの両腕を動かないように固めると、リリの耳元で妖しく囁く。



「ねぇ、アナタ。少し研究に協力してくれないかしら〜? 断ったら今すぐ目の前でそこのを全部改造しちゃうけど」

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― 新着の感想 ―
[一言] さすが強い スライム、主人公だけじゃなかったんだなぁ
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