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白鬼伝  作者: 裡
プロローグ
3/20

静寂の嵐01

静寂の嵐。こう呼ばれる戦争の話をしよう。


当時の僕はまだ可愛げがあったと思う。


人として生まれて寿命で死に特に何かを恨んだりする事もなく、ただ存在の定理を見せられていたという理由で天国にも地獄にも行けずにこの守護者の世界に来てしまっていたと思う。


存在の定理における存在の確立化を受けてしまった個体はその存在が本来歩むはずの可能性がすべて統合された状態になる。


故に存在としては大きくて輪廻転生という表向き魂の洗濯機に入れると詰まってしまうらしいので緊急措置としてこの世界での生存権を与えられるらしい。


もっとも、この輪廻転生の通説だけは嘘っぱちだというのはわかっている。


その理由は…。

・生前ではありえない"戦うだけの力"が備わっている事、これはまあいい。子供の頃から理不尽な事に抗える自分で在りたいとずっと思っていたから好都合だ。

・知識だけは勝手に入ってて自分の常識に溶け込もうとしている事、常識的に考えるなら洗脳だと感じて吐き気がする。

・さすがにリアルの姿ではやる気になれなかったから知識のうちの一つとしてあった"器の形は魂の在り方によって変わる"というのを試してみたら銀髪の少女になる事が出来たので一から検証する必要が生じた。


銀髪の理由は晩年の白髪は結構気に入ってた、少女というのは日本人ならゲームで男性キャラを選ぶよりかわいい女の子の後姿を見てプレイしてた方が心躍るだろ?という質だった為、念のため日系ベースのほどほどな容姿に調整しといた。


これらのご都合展開から本来は逆なのではないかと感じていた。


輪廻転生とは本来自分の様な異分子を洗い出してこの世界で戦わせる為の駒を、一定以上の実力を持つ戦士たちを生み出す為の召還選別装置なのではないか?というのが自分の考えだった。


だからこそ否応でもなく進む道は決まっていた。


自分の生前にはない知識を、後付けの知識をまずは試す。


そして三か月ほど経った。



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