第3羽 表裏
どうも、おはようございます。ゴミカスペペロンチーノPこと、回して置くです。
またまた更新が遅くなりました~。最近ボカロ曲漁ったりYouTubeの企画が忙しかったりするんですよね~(言い訳)
それでは楽しんでいただけてら幸いです。
「はぁ!?何これ!?」
俺は部屋にガンガン響くような声で叫んだ。そしてパソコンに向かって一言、
「年齢制限なんて、クソ喰らえ!」
と言い放った。
俺は日置鶫。お嬢様学校に通う花のJK1!
なんでも父親は若くして有名な車メーカーの会長にまで上り詰めたすごいやつらしく、うちは所謂富裕層という部類に含まれるのであろう。
そして自分で言うのもなんだが学校での俺は…
生徒会副会長!
弓道大会全国2位!
実力テスト校内4位!
漢検、英検、数検全て準1級!
美少女コンテスト第2位!
そう、「文武両道」「才色兼備」という言葉が相応しいスーパー女子高生なのだ!
……とまあ、痛々しい自己紹介は置いといて。実を言うと、これは表の顔。裏の顔は表の顔とかけ離れててな…。
紹介していこう!
せーの、
腐女子!
アニオタ!
ネットゲーマー!
月に課金15万!
厨二病!
Twitterの闇垢3個持ち!
登校日以外は引きこもり!
不摂生!
不潔!
言い出したら止まらない止まらない……。この裏の顔は俺とネッ友しか知らない…。てか知られたらまずいんだよ…。俺はバレないように細心の注意を払って生活しているのだ。
…ん?なんで一人称が「俺」なのかって?この方が自分としては納得できるしネッ友たちとはこのキャラで通してるのさ。現実で他人と接するときはちゃんと「私」って言ってる。世の中なんでも切り替えが大事なんでね!
さて、閑話休題。俺が今何をしているかというと…日課のBL同人誌漁りをしている!(音響さんここで効果音忘れずにね)
しかし想定外なのが…フィルタリングが強化されていていつものように解除できないのだ。(いつもはチョチョイのチョイのドドンガドンでフィルタリングを突破するのは容易である)
と、に、か、く、最悪だぁ……。あの美男子たちがイチャイチャして○○して○○するのを見るのが途轍もなく堪らないというのに!
だいたいなぜ18禁というものが存在する?幼い頃から子孫を残すための行動を学ぶべきであろう?(BLは子孫を残せないって思ったそこの君、後で表出ようか。)
「BLBL~~…。」
俺は幼子のように寝そべりながら駄々を捏ねた。
現在時計の針は夜の8時…しかたない。予定変更してお風呂に入ろうか。
「空からBLの雑誌でも落ちてこないかな~」
と言いながら部屋のドアに目をやると、そこには小学4年生の男の子「やっくん」が立っていた。
「あっ…。(察し)」
1番してはいけないことをしたと思うのは俺だけだろうか。いや、俺だけではあるまい。まあ部屋には俺しかいないけど。
このやっくんという子は小さい頃からお世話になっている召使いさんの孫で………ま、まあ可愛い男の子ですよ。…俺はショタに目覚める気は毛頭ないからね!
しかしここまで純朴な瞳に見つめられると俺の腐っている部分が浄化してしまいそうだ。
などと色々考えている間に、やっくんが口を開いた。
「びーえるってなに?つぐみのねーちゃん。」
う、うわぁぁぁぁ!
俺はやってしまった。やってしまったやってしまった。9、10歳の男の子に「BL」と言わしめた。これは俺国憲法において処罰対象となっている行為だ。今すぐ俺裁判を開廷しなければ…,
「被告人の不注意と愚行により小学生の口からBLという言葉が出るという最悪のケースで引き起こされました。よって被告人には極刑《校長下唇奪取刑》が妥当です!」
「被告人は細心の注意を払っていました!今回の事件はたまたま不注意をしてしまったことによるものです。事実、他人にBLと言わしめたのは今回が初めてです!」
ザワザワザワザワザワザワザワザワ…
「静粛に!」
「……ぉねーちゃん……つぐみのおねーちゃん!」
ハッ…!1人裁判をしている場合ではない。今はやっくんのことに集中力せねば…!
…よし、「大人になったらわかるよ作戦」でいこうか。これなら上手く切り抜けられるはず…。
「やっくんが、大人になったら分かるよ!」
どぉーだぁー!?この作戦は上手くいくんじゃないか?
「本当に?」
「うん。」
いい感じだ!このまま切り抜けるのだつぐみよ!
「大人になると分かるの?」
「その通り。」
だから今の君が知る必要は無いのだよ。
「わかったぁ。」
よし!作戦成功したぞ!やっぱ子供はチョロいなぁ(笑)
「うんうん。やっくんはお利口だn…」
「じゃあ大人の人に聞いてくるよ。」
「ほへ?」
ファッ!?
「帰ったらお父さんに聞いてみる!」
なぜそうなるぅ…。最近の小学生怖えぇよ!
まずいまずい…。考えろ、考えるんだ日置鶫よ…。
ふとやっくんの体に目をやると、何処で汚したのか服には汚れが着いていた。体も汚れてそうなくらいビショビショに。外で遊んでいたのだろうか。
汚れ…?そうだ!
俺には良からぬ考えが思い浮かんだ。
少しニヤリとしてから俺はやっくんに話しかけた。
「今の話、誰にも話さないでもらえるかしら?」
「え、なんでだよ!僕気になるし!」
「それにしても、やっくん凄い濡れてて汚れてるけどお風呂入った方いいよ?汚れたままじゃ、お父さんとお母さんに怒られちゃうよ?」
「う、うるさい!関係ないだろ!?」
「フフフ…。ねぇ、つぐみおねーちゃんとお風呂に入らない?」
「はぁ!?」
やっくんの顔が真っ赤になっていくのが分かる。…これだ。これを待っていたのだ。ここまでくれば勝てるっ…!
「いいからいいから!一緒にお風呂入ろうね!ね!(迫真)」
俺はやっくんの手をひいて風呂場まで駆けていった。
ふぅ…。やっくんもあんな立派になっちゃって…。一緒に風呂入るのも疲れるわ~。まあこれで俺に逆らったらどうなるかを文字通り身をもって解っていただいたことだろう!
さて…。腐っても花の女子高生である俺には、明日に弓道部の練習も控えている。はやく支度をせねば…。
しかし、そんな風に呑気に暮らしていた俺の平穏が壊れるのは容易かった。
サバサバしたサバwww