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まずい、そろそろプロットとか何もなく素人が書いてるのがばれるっ!(今更感)
「ここがこれからあんたの住む場所よ」
むすっとした表情でそう言い放つ。結局俺については一応召喚獣と認められ、ださい首輪の代わりにそこそこ嫌いじゃないデザインの腕輪を装着している。ちなみに黒。
こいつが嫌々部屋の一室に案内したのも召喚主は最低でも召喚獣の住居と食事を保証しなければいけないらしい。気に入らないなら理想の召喚獣が来るまで召喚魔法を使えばいいのでは?と思うかもしれないがこっちも成功するまでは魔力があれば何回でも行えるが召喚が成功したら契約は解除不可になる。まさに一生のパートナーが決まるわけだ。
「食事は朝七時、お昼十二時半、夜が二十時だから間違えないようにしなさい、お風呂は二十二時以降に入りなさい」
簡潔にそれだけ告げるとドアを閉めてしまった。部屋はマジでなんもないようで家具という家具はベッドのみだ。俺のいた家なら何かしら遊ぶものがあったのだがここには何もないようだ。どうしようか……寝るか。
ゴートゥーザベッド……ふむ、存外悪くない柔らかさだ。さすがに神界のベッドの方が柔らかくて寝やすいのだが、正直硬くなければ寝れると自負している。
んじゃおやすみ。レッツスリープ。
△▽△▽
「起きなさい!あんた!」
うるさい……。
心地よい空間から高い声が響いたせいで地味な不快感と共に目が覚めてしまった。俺の特徴の一つとして起きたらすぐに目が冴えてしまうので寝ぼけることはない。だからより一層不快感を感じたんだけれど。
「なんだ……」
掛け布団を持ち上げて半身を上げた状態で声をかけてきたこいつに向き直る。
「何って今はもう二十時よ!ご飯ができたから早くこっちに来なさい!」
そういえばそんななしをしていた気もする……正直適当に聞いていただけだったから忘れてたわ、まぁ俺でも腹は減るし眠りたくもなる。昼も食べてないので今はとにかく何かが食いたい、そのままこいつについて行くことにした。
扉を開けリビングに出ると既に机の上に料理が数多く並んでいた。ご飯にサラダ、煮込み料理に揚げ物と、見た目も良く栄養もよさそう(知らんけど)なもので普段料理なんてものとは無縁のアーレスは圧巻してしまう。
「ほら、そこ座りなさい」
「り」
言われるがまま彼女の向かい側の椅子に座り込む。
「それじゃ、いただきます」
「いただきますと」
彼女が合図とともに食べ始めたので俺もそれにならって一番手じかにあった何かの揚げ物を箸で取り、口に運ぶ。
「っ!!」
こっこれはっ!
「うまいっ!」
口に含むと分かったがこれはどうやらメンチカツのようだ。噛んだ瞬間に中から熱い肉汁があふれ出すように出てきて口の中を幸福感で満たされていく。次は思いサラダを口に運ぶとシャキシャキとした触感と野菜特有の優しい甘さでさっぱりとさせてくれる。
そのまま食べ進めていくとすぐにすべての料理がなくなってしまった。
「ごちそうさま」
「はいお粗末様」
大満足だこれを食べられるだけでも召喚された価値はあると思えるほどに。
「さて、ご飯も食べたことだし話があるのだけど」
「なんだ?」
今なら大体のことは受け入れられる自信がある。
「明日から私は実習があるのだけどそれには召喚獣が必要なの、つまりあんた私についてきなさい」
ふむ、なるほど。
「断る」
面倒だしな
「へぇ……」
俺の返答に対するその顔は予想していましたと言わんばかりにいやらしく微笑んでいる。
「まぁそれならそれで仕方がないけど……いいの?」
「どういうことだ」
「確かに私たち召喚主はあんた達召喚獣の衣食住を保証しなきゃいけない、でも最低限でいいのよ。この意味が分かるかしら」
そういわれても良く見当がつかない。そんな俺の表情を見て察したのか言葉を続けてきた。
「あんたが明日から私についてこないなら――――明日からこの食事はやめて缶詰にするわ」
「なっ!!」
このうまい食事をわざわざ今日食べさせたうえでこいつの意見を受け入れろと……この味を知らなければ求めることもなかったというのに、こいつは案外頭が回るようだ。
「もちろん、これからもずっとついてきてくれるなら食事もしっかりと用意するわ」
「くぅっ!」
「さぁどうするの?」
もう俺の答えは決まっていた。
くっ!キャラが……ぶれるっ!




