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この時間投稿とかナゾ
「ふふふ、さっそく僕の出番というわけかい」
開始の合図が既にされたというのにいまだ召喚獣を出さずに自分に酔っている。おい髪サラッてやるな。
「おい、これ召喚主に攻撃していいのか?」
「……ルール的にはダメだったはずよ、まぁあんたの気持ちもわかるけど」
さすがに司会さんから注意を受けたようで召喚石を構えた。
「ふっ、しかとその目に焼き付けると良い。僕と同じように美しい召喚獣をねっ!」
そこまで言うと召喚石を持った右手を思い切り突き上げるように挙げた。
「こいっ!ユニコオオオォォォォォォォォンッ!」
あのナルシの召喚石から現れたのは黄金に輝く一角を額につけた白馬だった。鳴き声を発することなく優雅にたたずんでいるようでその姿は神秘的と言えた。まぁ俺神なんで神秘とかなんやねんって話だけど。
まぁそれはともかく。
「ようやく準備が整ったってわけだよな」
このナルシ……というかこのユニコーンぶちのめす。左手に右拳をパンっ!威嚇威嚇ぅ。
「ふっ、そうだね君には僕とユニコーンの活躍のために礎となってもらおうじゃないか!」
「ふんっ!その言葉そのまま返してあげるわ!」
召喚主の両者がにらみ合う、いや戦うの俺らなんだけど。なあユニコーン……まぁ通じないか。
「まぁいい。すぐに決着をつけてあげよう!ユニコーンッ!」
その言葉に反応するようにユニコーンはパカラッパカラッと気持ちの良い音を鳴らしながら駆け始める。こっちに向かってくるのかと思ったがそうではなく途中で地を蹴っていた足で空を蹴りそのまま空中に走っていってしまう。
「とっ飛んだ!」
思わずなのか漏れ出てしまったような声が後ろから聞こえる。まぁ羽ないのによくあんなに行けるなとは思うけど。
「こんなもんじゃないさっ、ユニコーン!」
「何か来るわよ!防ぐ準備をしなさい!」
「うぃ~」
確かになんかの気配がユニコーンからしてくる。何でしょうね。
そう考えているとすぐに攻撃は飛んで来た。ユニコーンがその特徴的な角をこちらに向けてきたと思うとそれを噴射してきた。
「おっと」
半身を思い切り倒すことでかわす。いやいや、どんな攻撃が来るのかとは思ったけどまさかあの角飛ばすとは思わんやん?
かなりの速度だったようで角の行った先を見て見るともう埋まってるんじゃないかってくらいにめり込んでいた。だがそれは完全に勢いが止まると同時に消えてしまった。
上のユニコーンを見ると新たな角が生えているのが分かった。どうやら一発撃つと消えて元の額の位置に戻るという仕組みらしい。これなら同時に二発とかは打てないだろうな、俺はもう何十発も一回で撃ってくる奴知ってるけど。
戻ってきた角を再び放ってくる、上空にいられて遠距離攻撃してくるとかマジうぜぇ、敵キャラはめて攻略とか、もっと戦略考えろや。
飛んでくる角を走りながら躱していく、幸い勢いはそこそこあるものの角は直線状にしか飛ばずに撃ってくるときはこっちに額を向けてくるので避けるのはベリーイーズィーだった。
「ふはははは!僕のユニコーンを前にしてはいくら人型でも防戦一方というわけだなっ」
「ちょっと!ちゃんと反撃しなさいよね!」
ナルシのウザさもそうだがピーチの指示がもう壊滅的すぎる。
まぁ、そろそろ反撃しますかね。とりあえず収納を取り出してー、収納の穴は俺が走りながらでもついてきてくれるのでそのまま取り出せる。
えーと……これだ!
満員電車つらたん( ノД`)…




