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祝!10話!
「ふん!流石私の召喚獣ね、よくやったわ」
観戦していた生徒たちの歓声と驚愕の声に包まれながらピーチのもとに帰ると、褒められた?でいいのかこれは。
「あぁ、まぁこれくらいは当然だ……で、わかってるだろうな約束のやつは」
「えぇ、私も自分がした約束を反故にすることはしないわ」
よっしゃ!これで『最強剣士が幼馴染と敵対したら』の9巻が読める!そんなに日がたっていたわけじゃないが面白い作品なだけに早く続きが読みたかったんだよな。
「ピーチさん……」
「何よリーシャさん」
いつの間にか俺の後ろから近付いてきたドリルがピーチに話しかけた。
「……今回はわたくしの負けです、ですが!わたくしもフェンリルもこれからもっと強くなります!その時はまたリベンジさせてください。そこのあなたも」
あっ俺?
「えぇ、私もまだまだ負けるつもりはないわ!これに懲りたらもう私のことを馬鹿にするのもやめなさいね」
「ふふっそうですわね、その……これからは普通の友人として付き合っていただけませんか?」
「えっ、えと……ふんっ!しょっ、しょうがないわね!」
「ええ!よろしくお願いしますわ!」
ピーチは動揺したようだがすぐにいつも通り?に戻り二人はそのまま握手を交わした。
「そこのあなた」
「え?何?」
「名前は何て言いますの」
「ん、あぁ俺はアレスだ。ま、こいつの友人になるってなら俺ともかかわるかもしれないからなよろしく」
「わたくしはリーシャと言います。よろしくお願いしますわアレスさん」
「あぁ、こっちこそよろしくなドリル」
「ドリッ!」
赤い顔でこちらを見るドリルを無視しながらピーチと共に他の生徒が座っている場所まで戻り、そのまま他の試合を観戦した。いや正直俺らのだけ多分レベル違かった、だって小動物の殴り合いとかもあったぞ、リスとハムスターが殴り合うとかいうシュールな光景だったわ。
そう考えるとフェンリルとかいう大狼を召喚獣とすることができたこいつはかなり優秀なんだろうな、実際周りを見て見ても召喚ランクが【A】とかこいつ以外いないしな。
「はい!今日はお疲れさまでした。実習で自分の召喚獣を回復させたり今日の敗因を一緒になって探ってみたりして頂戴、それじゃ今日は解散!」
全員が実習を終えると再び先生は一か所に生徒を集めてそう言った。どうやらもう今日は終わりらしい、ふふふこれでようやく漫画の続きが読める。
先生がそう言ったことでここからも徐々に人がはけていく、きっともう帰るんだろう。ピーチがどうするかはわからないがどうせ他の奴らと同じように帰るはずだ。と思っていた時期が私にもありました。
「ピーチさん!」
「何、リーシャさん」
またお前かドリル!
「えっとその……きょっ、今日は解散のようなのでこれからわたくしと……お、お茶しに行きませんか」
「えっ……」
そのまま考えるように思案するピーチ。おいまさか行くんじゃないだろうな、俺はお前がいないとあの部屋は入れないし漫画も読めないんだぞ。
「しょっ、しょうがないわね。一緒に行ってあげるわ!」
ピーチィィ!
「本当ですの!わたくしお友達とこういうことしたことがなかったんですの!楽しみですわ」
「えっ、でもリーシャさんよく他の人と話してるのを見かけるけど」
「皆さんわたくしに遠慮してしまって……釣り合わないなんてことないですのに、でもわたくしにかったピーチさんならそんなこと気にせずに来てくれると思ってましたの!……ちょっと緊張しましたけど」
「そっ、そう……あっ!ちょっとあんたも来るのよ!いいわよねリーシャさん」
「えぇ、もちろんですわ。わたくしも気になっていますし」
「えー」
そんなこと言われてもめんどくさい予感しかしないのに何でそんなところに付き合わなきゃいけんのや。
「美味しいものおごってあげるから」
「しょうがない行くか」
チョロいな俺、まぁうまいものが食えるなら仕方ないむしろ望むところだ。漫画はうまいものを食べて幸福度が高くなった状態で読むとしよう。
いや~だらだら続いてますね。




