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俺はどこでもモブ扱い  作者: 海ネズミ
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第5話 野宿

ギルド登録をした日俺らは野宿をすることにした。

「なぁなぁリーネ。夜は怖いのだよ、ギルドで寝かせてもらおうよ〜…」

「俺はそもそも野性味溢れる異世界生活を送る予定だったんだ!それはこれからも変えないつもりでいるからな。」

「わかった、お姉ちゃん命令なのだ!今からギルドに行のだ。」

「いってらっしゃい。俺は行かない。そもそもなんだよお姉ちゃんって…お前さっき妹ぶってたろ。」

「・・・んぐっ。」

「それだけじゃない。別に何もなかったらギルドで寝ていたよ!お前のせいで借金ができたのに行きずらいわ。」

「・・・・・・そこまで言わなくても・・・。ひっ・・うわぁぁぁぁぁん!」

少し言い過ぎたか?

「ごめんごめん。少し言い過ぎたな。もう怒ってないから泣き止んでくれ…。」

俺は妙に泣き顔に弱いらしい。

「・・・じゃギルドに行こ・・。」

こいつっ…。

「カミュー、お前は腐っても神様なんだろ?」

「腐ってもとは何なのだ!」

喜怒哀楽が激しすぎるカミューにげんなりしながら俺は続けた。

「このくらいのことでビビっていたら神様になれないぞ?しかも野宿だって楽しいんだよ…」

「んんん〜。」

カミューは葛藤の末、3日間だけ様子を見ると言い出した。そう、上から目線で。

(誰が好き好んでお前と一緒にいなきゃいけないんだよ…)


野宿の準備は異世界だからか容易だった。

近くの川沿いに火を焚き、簡易布団を藁や葉で作り、魚を釣ってご飯の準備などもしてかなり充実した野宿になっていた。

「なぁリーネ。」

「ん?」

「案外野宿も悪くないな。」

「だろ〜。」

元の世界で趣味は何ですかと聞かれれば「キャンプです」言えるくらい、アニメの次にはまっていたキャンプの知識がこんなに活躍するとは思わなかった。

空には満点の星空が広がり、口いっぱいに魚を頬張っているカミューを見ていたら何だかほおが緩んできた。

「何をニヤニヤしてるのだ?」

「しし、してないわ・・。」

見られてたのか。俺は思いっきり動揺した。

「明日からもこんな生活をするつもりだけど大丈夫か?」

「大丈夫なのだ!この生活は楽しいのだ。」

「よし!偉いぞ。さすが俺の妹だ。」

「お姉ちゃんなのだ!」

カミューはツッコんだがまんざらでもないような顔をしていた。

「明日、クエストを受ける前に金貨1枚でも買える武器を探しに行こうと思う」

「わかった・・・。」

「眠いのか?」

「・・・うん・・・・。」

カミューを寝床に運び「よろしくな」と耳元で呟いた。流石のカミューでも疲れていたのだろう。もう寝てしまっていた。

「今日1日だけで色々あったなぁ。魚が数匹残っているけど、まいっか。ふあぁ。俺も寝るか。」

火を少し落とし寝床に入ろうとした時、草陰から物音がした。

「誰だ!・・・・。」



「・・・助けて・・・・。」



そこには俺好みのお姉さんがいた。しかし頭にはツノが2本生えており、二股の尻尾をつけたいた。しかも傷だらけで。

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