18/47
第三章 対等なる者 第十話
「……絨毯爆撃?」
鳳香がその言葉の意味が分かるのに時間を要した。
「真希さん」
やっと理解してからテレパシーで真希に語りかける。
「どうかしたの?」
と、ぶっきらぼうに真希が言う。
「上空に無数のミサイル来ますわ。すべて破壊できます?」
「楽勝だね」
「なら、頼みますわ」
真希ならば当然やってのけると信じている。
「鳳香はどうするの?」
「疲れたので少しばかり休憩を」
特殊な御札はその力を込めるのに生命力を必要以上に使うだけではなく、使うのにもそれなりの体力をも消費してしまう。
鳳香は元々がビルであったであろう瓦礫に腰掛け、目を閉じた。
「休憩、休憩……」
何があるのか分からないが、身体を休めておくことにしたのだ。




