表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
戦士以上、魔法少女未満の少女達  作者: 佐久間零式改
第三章 対等なる者
15/47

第三章 対等なる者 第七話

「鳳香の奴、苦戦してるね」


 ビルの屋上で、真希と紗理奈が二人の戦いをじっと見守っていた。


 家々を壊したときに上がった砂埃が風に乗って舞っていても、そんな事を嫌がる二人ではなかった。


「お姉様、大丈夫なのかなっ?」


 紗理奈は不安げな顔をし、祈るように両手を合わせている。


 とはいえ、鳳香の一挙一動をその目に焼き付けておきたくて、目を見開き瞬きさえできなかった。


「鳳香とは相性が悪いね。ボク向きの相手だよ、あいつは。パワーで押してくるなら、パワーで押しつぶさないと」


 言葉ではそう言うが、真希は安心しきっているのか動こうともしていない。


 鳳香に譲ってしまった事を少なからず後悔してはいた。


 雑魚ではないのがその動きから読み取れ、手合わせしたいとさえ思っており、身体が疼いて仕方がなかった。


「……でも、そろそろ本気を出してもいいんじゃないの、鳳香は。ボクはそう思うけど」


「ですよねっ。あんなのに負けるお姉様ではないですよねっ」


「性能が前に戦った雑魚とは違うのが気になるかな? 何か……嫌な予感がする」


「大丈夫ですよっ。お姉様ならきっと……」


 紗理奈は期待を一心に込めた目で、戦いの行方を見守っている。鳳香の実力を分かっているからこそ、そういう態度でいられたのだった。


「さて、鳳香はどう出るのかな? ボクとしてそれが興味深いね」


 真希は自分が出れば良かった、とまた思った。強い敵を見ると戦いたくなる、武闘家として育てられた性だと知りながらも。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ