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第1話 名無しの花

夢想筆記録:華蝶楓月 始まりました。


 古くから妖怪という、人ではない、この世の者でもない。現代科学では同仕様もない現象を引き起こす者を人は忌み嫌い妖怪と呼んだ。


男の子が声をあげて崖から滑り落ちた

「なんだ?ガキか…私はガキは喰わないしなぁ…天狗様にでもあげようか…」

男の子「え?…妖怪……!!」

「ガオー!!どうだ怖いだろ?!さぁ逃げ惑え!」

男の子「…怖くない……」

私は全力で驚かせたつもりだったのに子供にすら怖がれられないことに心底腹が立ち追いかけた

気がつくと日が西へ消えようとしており辺りが夕焼けに照らされていた、最初は怒って始まった追いかけっこもいつの間にか楽しく感じれた。それにしてもここまで走っても捕まらない、なんて足が速いやつだ…いや、私が遅いだけか

男の子「はぁ…はぁ…もう無理疲れた」

「ゼェ…ハァ…ウッ……ちょ…ま…はぁ…久しぶりに楽しいと感じれる時間だったぞ少年名前は?」

男の子「僕の名前は……」

「ふーん…妖怪に気やすく名を教えるとろくな目に合わないぞ少年」

男の子「さっき名前言っちゃったけど…」

「なーに私は悪用しないし、もしかしたらこの場に他の妖怪がいる可能性も考え、少年と呼んでいるんだ。」

少年「じゃあ、君の名前は?」

「私に名はない、それに有っても言い訳ないだろ!」

少年「じゃあ!アサガオ!君の名前」

「なんで?」

少年「君の髪についている花の名前…それ、アサガオでしょ?」

「うん?あぁこれか…そうだな…アサガオ…気に入った…少年先ほど崖から落ちて上がれないとか言っておったな、帰り道教えてあげる」

少年「良いの!?ありがとう」

私は少し笑みを溢していた事に気づかず、そのまま道案内をした

男の子「ありがとう!アサガオ〜!」

遠くで声が木霊する、そして段々と小さくなり消えていった

アサガオ「200年ぶりかもなぁ〜人間と遊ぶのは・・・。もう!…いるんでしょ?出て来てよ!」

木の上から誰かが降りてくる

赤い妖怪「よっアサガオ!」

アサガオ「普通に盗み聞きするなよっ!。…人間って名が無いことを悲しいと思うのかな、」

赤い妖怪「いいじゃんアサガオ、可愛い名前だと思うよ…とこらで私に名前をつけるとしたら何にする?」 

アサガオ「えー私は、少年がつけたやつだし、少年が言ってたけど、髪についてる花がアサガオだからアサガオなんだよ、あんたの特徴、髪、目、服が赤い、頭に黒い角が2本、…ノコギリクワガタ?」

赤い妖怪「なんか可愛くない!それに、アサガオって、朝顔の花の妖怪だったんだね」

アサガオ「そう?……あんまり植物っぽくない気が…ってか…ノコギリクワガタ見たいなハサミのような角生やしてるからノコギリクワガタって呼ばれるんだよ」 

赤い妖怪「うーん…てか虫なの私?虫だとしても、ノコギリクワガタって茶色くない?」

アサガオ「チッチッチッ!わかってないなぁ!ノコギリクワガタにも赤い色の奴がいてな、珍しいんだが、その鮮やかな色うえ、鳥などの天敵に見つかりやすく…」目を光らせてペラペラと口が動く

赤い妖怪「はぁ…虫とか詳しいよね……このハサミ毒があるみたい、妖怪でも毒出す奴って珍しくない?」

アサガオ「毒…赤…クワガタ……ハッ!…君の名前は、今日からヒラズゲンセイだ!」

赤い妖怪「ヒラ…?なんて?…てかまたいかつい名前を…」

アサガオ「ヒラズゲンセイは、赤いクワガタ見たいな姿をしているがツチハンミョウの仲間で…」

赤い妖怪「ツチハンミョウ…結局虫かよ!?」

アサガオ「いいじゃないかヒラズゲンセイ…いやー我ながらよくわかったなぁ」

赤い妖怪「うぅ…私、赤くて黒い角見たいなのがあるから鬼だと思ってた…でも長いからヒラズです…」

アサガオ「フハハハハハハハハハッ!!あんた(笑)よくよく特徴聞いたらヒラズゲンセイじゃん!ウケるんだけど(笑)ハハッ!」

ヒラズ「もー!!アサガオ!!!」

ハサミを開いて挟もうとする

アサガオ「うわぁ!やめろ!毒あるんだろ!?」

ヒラズ「何です300年友達なのに教えてくれないのぉぉぉぉ!!」ハサミを向ける

アサガオ「やめ…ちょ…ハァ…ハァ…危ないじゃないか!」

ハサミを避けるがハサミが何度も振り回される

ヒラズ「ふん!オラッ!」

アサガオ「だからやめっ!…あっ!」

グサッっとハサミが刺さる

アアアアアアアアア アサガオの声が森に木霊する。

次の日

アサガオ「はぁー…昨日はひどい目に遭った…お腹空いたな…」ぐぅ~っとお腹の音が鳴る

男の子「あっいた!いた!アサガオ!!」

アサガオ「少年!?はぁ…全く!この森には妖怪や神がいるから来ては行けないと言ったじゃないか」

少年「そんな事言ってたっけ?…でも今日はアサガオに会いに来たんだ!」

アサガオ「人間が私になんのようだ?」

少年「はい!これあげる!」

手に持った魚を差し出す

アサガオ「ヤマメ…?この山の渓流で捕れたやつか?」

少年「そうだけど嬉しくなかった?」

アサガオ「とってもお腹空いてたから嬉しいけど…見たところ呪いもかけられてないようだし…」

少年「呪い?」息を飲む

アサガオ「この山の川には神がいてな、そいつの目の前で命を奪うようなことをしたら、先祖代々祟られるんだ、運が良かったな」

少年「そうだったのか…だからお父さんはここで狩りをしないのか…」

アサガオ「お父さんは猟師か?」

少年「うん!山鯨や鹿を狩ってくるんだ!」

アサガオ「そうか…じゃあ次持ってくる時は山鯨の肉を持ってきてほしいな」

少年「アハハッわかった、用意しとくよ」

アサガオ「約束だぞ!妖怪の約束を破ると恐ろしいことになるぞ〜」

少年「わかったよ、フフッアサガオは面白いね」

アサガオ「そうか…へへ」少し顔が赤くなる 

そうして私は少年を人里近くへ送った

少年「じゃあねぇー!!」

アサガオ「元気でなぁー!!……人間の子は大人と違って無知で面白いな…さて、このヤマメ、ヒラズと一緒に食うか…まき集めよ」

木の棒を拾いつつ鼻歌を歌う

ヒラズ「よっ!ご機嫌だね!?おっ!美味しそうなヤマメ!」草むらから出てくる

アサガオ「ヒラズか…どうせヤマメ食べるでしょ?下処理をお願い」

ヒラズ「はいはーい……くんくん…アサガオ少し人間の匂いするけど?」

アサガオ「ギクッ!少年が来たんだよ」

ヒラズ「あーあの人間ね、また来てたの?ここらへん人食いの妖怪もいなかったけ?」

アサガオ「あー、"わいら"とかいるな…でも少年にはちゃんとこの山の危険性を教えたよ」 

ヒラズ「不安だな…よし。下処理は終わったよ!」内蔵を素手で引きちぎって川に捨てる

アサガオ「よしっ!枝を刺して…てか内蔵取ったら手洗ってよ」魚を枝に刺してゆく

ヒラズ「あっごめんごめん、ペロペロ」魚の血がついた手を舐める

アサガオ「なぁ…ヒラズって友達いる?」

ヒラズ「ん?いやアサガオぐらいだけど」

アサガオ「妖怪の人生に終わりってあるのかなぁって…」

ヒラズ「神になると信仰心が強いと強くなるし、信仰心がなくなると消えるらしいけど…」

アサガオ「ふーん…神ねぇ…なりたくないね〜っお!そろそろできたかな?」

焼けたヤマメを2人で手に取って口に運び、ヤマメの味を楽しんだ。






どうも!後書きです。いやー初めての投稿で、ドキドキだぁ、アドバイス欲しいです。あと大体20話ぐらい原稿はあるので、ボチボチ書いていきます。最後まで見ていただき、ありがとうございました。これからも夢記(夢想筆記録)よろしくお願いします!

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