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第八十一話 信頼
「それでジャック先生がミル先生を殺すように指示したことに心当たりはありますか?」
私は訊いた。
「さあね。心当たりがありすぎてどれのことだかわからないわ」
「そうですか」
私は愛想笑いを浮かべた。
「それでモモコはどうするの?このまま戻るわけ?」
「いえ。実は考えがあります」
「なに?」
「ミル先生には死んでもらいます」
「ええ!ちょっとまって!」
ミル先生は動揺する。
「もちろん本当に死ぬわけではありません。死んだことにするんです」
「なるほど。そうすればジャック先生から命を狙われることもなくなるからね」
「はいそうです」
「わかったわ。その提案に乗ろう」
そして次の日、私は朝早くにジャック先生の元を訪れた。
「言われた通り、ミル先生を殺して来ました」
そういうとジャック先生は嬉しそうな顔をした。
「よくやった。やはりバラガン様が認めただけある。お前には後で褒美をやろう」
どうやら私はジャック先生の信頼を得たようだった。




