第八十話 日記
「確かに言われれば何となくクライに似ているかも」
ミルは私を見て、スープを一口すすった。
「それにしてもまさかモモコがクライの娘だったとはね。それで今クライは何をしているの?」
「モンドという役人に連れて行かれました」
「モンドといえば、バラガンの部下ね。でもどうして?」
ここで私はことの経緯を説明した。
「そんなことがあったの」
「それでミル先生は私のお母さんを知っているんですね」
「知っているも何も、私たちは親友だったのよ」
まさかミル先生と私のお母さんが親友だったとは。世間は狭い。
「それでお母さんの物は何かありますか?私、お母さんのことを知りたいんです」
「それなら、日記があるわ。クライは毎日日記をつけていたから」
「それはどこにありますか?」
「私もクライに訊いたんだけど、答えてはくれなかった。だけどクライの部屋にあるのは間違いないわ。クライは白魔法の先生だったから・・・」
「ホワイト先生の部屋ですね」
「そうね」
ホワイトとは今の白魔法の先生である。女性の若い先生だ。
「だから、学校に戻ってから探してみるといいわ」
「ありがとうございます」
これで私のお母さんのことを知るきっかけが出来た。




