第七十七話 同じ側の人間
試験の次の日、サラは私にいってきた。
「昨日はありがとう。モモコのおかげでなんとか試験を合格できた」
実は昨日の段階で、サラは完ぺきに赤魔法を使うことは出来ていなかった。
だから私がサラの詠唱に合わせて、無詠唱でファイヤーボールをサラの手から放たれたように演出したのだ。
「お礼はいい。それより早くファイヤーボールを習得しないと」
「うん」
こうしてサラは遅れながらファイヤーボールを習得したのだった。
「明日からは課外授業だ」
教室に入ってきたジャック先生は開口一番にいった。
生徒はみな驚いていた。私も驚いていた。
流石に前日に言うのはなしだろう。
「悪い。すっかり忘れていた」
ジャックは弁明する。
「ちなみに場所は近くの森だ。そこで一泊二日の合宿を行う。今日のうちに必要なものは揃えておけ。以上だ」
そうして授業が始まった。
そして授業終わり、私はジャック先生に呼ばれた。
「モモコ、あとで俺の部屋に来い」
全く思い当たる節がなかった。
まさかこの前の試験の不正がばれたのだろうか。
いやそれはない。
「失礼します。モモコです」
私は部屋を開けた。するとジャックは椅子に座って作業をいている所だった。
「よく来た」
「それで私を呼んだ理由は何ですか?」
「そうか。まだ話していなかったか」
そういってジャック先生は私を見た。
「お前にはバラガン様が後ろ盾になっていると聞いたか確かか?」
金パめ。その情報をジャック先生に漏らしたのか。
「はい、そうですが」
「俺の後ろ盾にもバラガン様がいる。つまり俺とお前は同じ側の人間ってことだ」
この話を聞いて私は驚いた。
ジャック先生はバラガンの息のかかった部下だったのか!
「そこでお前に命令だ。緑魔法のミル先生はわかるよな?」
「はい」
「あいつを明日の課外授業の中で殺せ」
「えっ!?急にどうしてですか?」
「それは俺の事情だから知らなくていい。もちろん俺が殺すのが早いだろうが、俺は目をつけられている。だからモモコ、お前があいつを殺せ」
ジャック先生の目は本気だった。
「これもバラガン様のためだ。わかったな?失敗は許されない。もし失敗したらわかってるよな?」
「・・・わかりました」
私は部屋を出ていった。




