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第六十話 斬首

目を覚ました途端、少女は逃げるようにどこかへ行ってしまった。


そして村人たちからの私への熱い視線が注がれることになった。

どうやら俺たちにも水を買ってくれと言っているようだ。


私はこの村のこと、そして温泉からお湯を盗み出したおばあちゃんのことを理解した気がした。


この村では水は違法なまでの高額で売買されているから、村の人たちは誰も買えないんだ。


だから田んぼや畑の野菜も干からびている。


近くに川があるようだけど、おばあちゃんがわざわざ温泉まで来てお湯を盗んでいることから考えると、川の水も有料なのだろう。


井戸にいる男たちの服装を見るに、ただの賊ではなさそうだ。

たぶんどっかの悪い役人の手下だろう。


もしかしたらバラガンの手下かもしれない。


ここは下手に戦わずに解決できる案を考えるとしよう。

そして私が目立たないように。



その日は計画を一つ考えて眠りについた。




次の日、私が村へ行くと村は大騒ぎになっていた。


「どうしたんだ?」

私は村の中央の広場に向かった。



すると男が村人、それもおじいちゃんを一人捕らえていたのだ。


「この者は昨晩井戸の水を盗み出した。よってここで直ちに斬首に処す。お前らも水を盗み出したらこいつと同じ目にあわしてやる。だからよくその目に焼き付けておけ」


男は剣を振り上げた。


「おじいちゃん!!」

おじいちゃんの孫らしき男の子が泣きながら叫んでいる。その男の子の目をお母さんらしきおばさんが手でふさぐ。



「死ねぇぇええ!!!」

男は剣を振り落とした。



その時、私はとっさに赤魔法で火の玉を男めがけて放った。


男はぎりぎりで避け、おじいちゃんは死なずに済んだ。


「誰だ!!}

男が叫ぶ。


昨日一日考えた作戦は私の頭の中から消え去っていた。












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