第十一話:不思議な声、モルジアに到着
眩しさに目を瞑ったティル達は目を開き周りの光景に驚いた。そこは町の中ではなく、建物の室内だったからだ。
自分が立ちくらみをしたのかと思いきや理由が判明する。下を見ると魔法陣のようなものの上におりティルはリオに聞いた。
「これは魔法陣?」
「そうです、これがモルジア諸島のゲートになっているんです」
ティルは周りを見ると魔法陣の外に一人の男性が立っていたことに気づいた。
「ようこそ いらっしゃいませ 学園の皆様方、 私は本島の案内を務めるラオスと申します よろしくお願いいたします」
ルイズが前に出て学園の代表として挨拶をする。
「こちらこそ、よろしくお願いします。ヴィザードクラスのルイズです」
「では本島に着くまで皆さんはモルジアの海をご堪能ください 甲板まで案内します」
歩いていくと陽の光が差している先には見渡すほどの青い海が広がっていた。
「そうか、船の中にいたんだ」
さっきまで揺れていたのは海の上、つまり陸ではなく船の上だと言うことが分かり納得した。
「もう少し船首の方にいくと本島の方が見えますよ」
学生達は歓声が沸き上がり、ティル達もテンションが上がる。
「うわあ、すごい」
そこには青い海に浮かぶ楽園があった。ティルは見渡しているとあることに気づいた。
「この島って陸が繋がっているんですね」
リオはそのことを説明した。
「よく気付きましたね このモルジア諸島は九つの小島と二十五の環礁(外側は深く内側は浅い)があるんです」
「この環礁のおかげで海が綺麗なんですよ」
「へ〜」
もう一度周りの景色を楽しんでいた時だった。それはどこからなのか分からなかったが何かがティルの耳を刺激した。
潮風なのか、船の波打ち際の海の飛沫の音なのか島からの声なのか、もしかしたら海の中からか分からないが、一応自分よりも聴覚がいいだろうリントに聞いてみた。
「リント、何か聞こえませんか?」
「いや、特に何も」
リントは不思議そうに首を振る。
「どうしたんだ?」
「いや、僕の気のせいかも」
ティルは笑ってごまかしたが、ノアは心配そうに見つめていた。そして船は本島の港につき学生達は降りていった。
「皆様もう少しで着きますので」
案内人に引率されるとあまり人気がないことに学生達は訝しむ。島の方は植物で作られたものが多いが、本島の方は白い建造物の造りに驚いた。
人の気配がするのに人影がないことにティルは不安を感じながら歩いていった。
歩いて数分一際大きい建物の前に到着すると身なりのいい男性が玄関前に待ち構えていた。
案内人のラオスに気づくと頭を下げた。
「首長、学園の方達をお連れしました」
「ご苦労様でした、ラオス 私はこのモルジア諸島の首長を務めるシンガ・ティモールと申します 今回依頼したのは見回りのものが遭遇したと思われる化け物の調査をお願いしたくお呼びしました」
「あまり人気がないことを気づいてない方もいると思いますが、みんな魔物の影が現れるんじゃないかと怖くて出れないのです なので住民の安心を取り戻すためにどうかお願いします」
懇願しながらシワを寄せるシンガにルイズは握手を交わした。
「早々に原因が判明できるように努めます」
「よろしくお願いします」
ティル達合同クラスの仮宿はいつもは観光客であふれているらしいのだが、今は貸し切り状態の水上コテージに泊まることになった。
水上コテージは首長の館が少し離れたところにあった。思った以上の立派な建物にティル達は得した気持ちになった。
ちなみにステージは一つの建物に一部屋となっており、ティルとノアは一緒の部屋となりリントとリオは同じ部屋になった。
部屋に手荷物を置き、必要なものを最低限を持ち準備をしてそのまま現地調査に行くことになった。
本島を歩き回ってよし、九つの島を調査しタイトきは移動する際は渡し舟は使っていいとのことだった。
合同クラスはそれぞれ分かれて調査することになった。
ヴィザードクラスは本島をラカック島、アイラック島、ジョイ島、ナイトクラスはアルビノ島、リカブ島、マローな島、マシュロン島、人数の少ない冒険科はミクロ島を探索することになった。




