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ただ想うは君のことと・・・  作者: 小柴屋 歩夢
三章
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飲み会

「こんばんわ~」

タカ君が女の子4人を連れて帰ってきた


「とりあえず適当に座って」


タカ君の言葉で4人の子がまとまって座った、タカ君が僕の横に座り男女がきれいにわかれた

こういう場は初めてだったので何か緊張する

タカ君が言っていた通り4人ともカワイイ子たちだ

みんな同じ高校だけど会うのは初めてなので、タカ君が全員を紹介する

僕は一人も見たことがない、タカ君の顔の広さにはいつも驚く


「えっと俺の方から、サオリちゃん、ハルカちゃん、エミちゃん、ミサキちゃんみんな俺らの一つ年下、で男が俺の隣から歩美、ジュン、ショウヘイで一番イケメンが俺タカノリよろしく」


ウケ狙いか本気かわからないが、微妙な笑いが起きる

皆が各々よろしくお願いしますと、ぎこちない挨拶を交わす


「それじゃとりあえず飲もうぜ、酒が入れば少しは打ち解けるだろ」


皆がぎこちない空気だからか、タカ君がすぐに酒の力にたよる

その言葉を聞いてショウヘイが率先して皆の分の紙コップを並べお酒を注ぐ


「すみません、私やりますよ」

そんなショウヘイにすぐに気付き手伝おうとするのはエミちゃん、こういうのを女子力と言うのか僕にはわからない、何か僕は違う気がするが、気がきくってことはいいことだと思う


「ごめんねありがと」

ショウヘイはそんなエミちゃんの行動でもう嬉しそうだ、ぎこちなさに拍車がかかっている感じだ


「カンパーーーイ」

皆がお酒を飲む、ショウヘイは初めてお酒を飲むらしい、女の子はどうなのかな?


ぎこちないのも時間が少し経てば慣れてきて皆話をする、酒の力が関係してるかどうかはわからないが、タカ君が張り切っていることが関係しているのはわかる


「うるへぇー、俺の方がカッコいいわ」


「タカさんカッコいいですよ、あははっ、ウケルんだけど」


楽しそうでよかった、何度も言うが僕は人見知り、この場にいるのが女の子じゃなく、知らない男が4人いても、今と大差ないと思う、だからタカ君みたいな人がいてくれると本当に助かる


「歩美なんてよぉ、俺のことぶん殴ったんだぞ、一つ上の俺をヒデー奴だよ」


「それは謝ったじゃん」


「根になんて持ってねぇよ、でも三年前なのにまだ痛むんだよ、こいつ顔に似合わずスゲーパンチしてるの」


「えええ!歩美先輩って怒ってるイメージわかないんですけど」


サオリちゃんが本気で驚いている


「三年前ってまだタカ君と知り合ってないけどね、何でも大げさだから気にしないでね」


「バカ三年は大げさだけどこいつのパンチは嘘じゃねぇからな」


「だからごめんって」


そんなたわいもない話とタカ君の盛り上げもあり、最初は気まずい感じの飲み会も、みんな楽しそうになってきた


そんな中僕に話しかけてきたのはハルカちゃん


「歩美先輩覚えてますか?私○中で、歩美先輩の卒業式の日にボタン貰いに行ったんですよ」


「えっ!そうなんだ、ごめん覚えてなくて」


「そうですよね、話したこともないし、歩美先輩人気で色んな人が貰いにきてたもんね」


「そんなことないけど、俺人の顔あんまり覚えられなくて、ごめんね」


「今日で覚えてくださいね」


「うん、もう大丈夫だよ、ハルカちゃんね」


晴香ハルカでいいです」


「なんか恥ずかしいからハルカちゃんでいいよ」


「晴香でお願いします」


「わかったよ、晴香ね、じゃあ俺も一つ敬語はやめて、なんか堅苦しくて」


「キャハ、うんわかった」


黒髪のショートカットの女の子、切れ長の冷たそうな目とは真逆で明るい子だな、いつも美菜が飲みに出ていてモヤモヤしている金曜日、今日は少し楽しく飲めている僕がいた・・・









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