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ただ想うは君のことと・・・  作者: 小柴屋 歩夢
二章
21/52

決定事項

 2年生初日から最悪。


「急いで行った方がいいぞ、あいつ危ねぇから、後気をつけろよ」


「行くけど、別に急がないよ、お世話になったこともないし、会ったことすらないんだから」


 僕は不良グループにいたからか、上下関係はしっかりしている方だと思う、挨拶はもちろん、呼ばれれば多少急いだりもする。


 でも今回は、年は上でも知らない人だ、知ってはいても面識もない、上下関係どころか、会ったことすらないんだから関係がない人だ。


 はぁ~、殴られるな、事故の傷も綺麗に治ったのに、はい元どおり、なんて笑えない。


「おい林、もう授業だぞ、どこ行くんだ?」


「先生おはよぉ、俺ちょっと具合悪くなるから、外行ってそのまんま、保健室か病院に送られると思うから宜しくです」


「何言ってるんだお前は?言ってることの意味がわからないぞ、大丈夫か?」


「うん、今はね、それじゃまた後で」


「あっああ、お大事にな」


 今のは担任の佐々木先生だ、何気に先生とは、先生達とは上手くやっている。


 普通科の先生と違って、工業科の先生はみんなフレンドリーだ、中にはかたい先生もいるが、それは1人か2人、だいたい優しく、みんながあまい、思春期の子達にはとてもいい学校だ。


 校門を出た道の反対側にその人はいた、多分アレが花山さんだ。


 武丸みたいなリーゼントで、(わからない人はググってね)ダボっとした服を着ている、身長は170ちょいくらいかな?そこにサンダル、寒そうだ。

 

 顔は!うーんブス!?


 想像したことはあるけど、想像とかけ離れていた、想像以上にブスだった。


「花山さんですか?歩美ですけど」


「ちょっといいか?とりあえず乗れよ」


 グロリア、シャコタン、もうどっから見てもヤン車! 一つ上だよね?無免か、まっそれはいいけど、問題は顔だ。


 コレはまずいと直感で思った。


 イケメンだったら良かったのに、その方が勝ち目がある、ブスはダメだよ、それって中身がいいってことじゃん!


 それか美菜さんがブス専なのか、それとも超武闘派が好きなのかわからないけど、中身だったらヤバい!


 中身じゃない方に賭けよう。


 みんなが多分授業を受けている時、僕は花山さんの車に乗った。


 この後の展開に不安しかない、でもコレは美菜さんを見た日から覚悟していたこと、僕にとっての決定事項、海外逃亡はしない、そこに美菜さんは居ないから。


 成るように成るさ・・・






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