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ただ想うは君のことと・・・  作者: 小柴屋 歩夢
二章
20/52

花山

「歩美、待ったか?」


「おはよう、ケン君、全然待ってないよ」


「ほらっ、歩美専用メットだ」


「えっ?わざわざ買ってくれたの?」


「まっ誰か他にも使うかも知んねぇけど、ほとんどお前専用だ」


「ケン君、ありがとねっ」


「おう」


「ケン君は何で彼女できないのかな、こんなにいい人なのに」


「バーカ、できないんじゃなくて、作らねぇんだよ」


「何で?」


「女心がわかりすぎるからだよ」


 よくわからない。


「そうだね、よくわからないけど」


「歩美にもそのうちわかるさ、わかりすぎると、見たくねぇものまで見えちまう、それを受け入れられるだけの器がまだ俺にはねぇの、だから作らねぇ、それだけ」


「ふーん器ねっ、難しいね」


「おう、難しいぞ恋愛ってやつは、でもそれは俺の考えだ、歩美お前は、お前の思うようにやればいいからな、迷ったら話しくらい聞いてやる、この恋愛マスターがな」


「うん、ありがとねっ恋愛マスター」


「おう」


 ケン君の話しは難しかった、でも妙に説得力があった、この人何者なんだろう、悟ってるよね16歳なのに。


 今日から僕達は2年生だ、ケン君は6度目にしてやっと免許を取った、念願のフェックスに乗っての初登校だ、細かいこと言うと免許を取って1年は、2人乗り禁止だった気がするが良しとしよう。


 ケン君のおかげで、僕達の登校時間は今までの5分の1だ、コレ最高です。


 そして何と!僕ももう16! 16歳になりました、と言う事は、ハイ免許取れるんですよ、来月中には合宿に行く予定です、コレ最高。


 美菜さん? 美菜さんと上手くいってなければこのテンションではいられないですよ、美菜さんとも上手くやってますよ、学校でも前より話しをするし、何と!電話までかけちゃってますから、コレ最高。


 今の僕を一言で言うなら「いぇい」です。


 嫌いな冬ももう終わり、まだ寒いけど、我慢できる寒さになった。


 回りをキョロキョロ見ている新入生、不安そうな子もいれば、ワクワクしてそうな子、少しヤンチャそうな子も、1年前は僕もこんな感じだったのかな、多分みんな、このボロさにびびってるだろうな。


 僕の1年は、とても充実した1年間だった、友達も沢山できたし、変な先輩に絡まれる事もなかった、それに美菜さんに会えた、君達も青春頑張ってね。


 2年になっても教室は同じだった、2年になれば二階になると思ってたのに、どういうシステムですか? 先輩達はどのようにして二階に上がられたのですか?


 まっ1番校門に近いので、この場所は好きだ、だから変わらないでいいなら、3年間ここでもいいと思った。


 そんな時、物凄い勢いでタカ君が来て僕に言った。


「歩美、お前何やったの?花山が歩美呼んでこいって」


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