ボッチ
今日は待ちに待ってない文化祭、授業を受けるよりかはいいかな程度の文化祭。
ジュンは朝からはしゃいでいる。
「あそこ行って次あそこな、その後軽音見に行こうぜ」
「うん任せるよ、カズはどっかないの?行きたいとこ」
「俺は別にないからジュンの好きなとこでいい」
「どうせ最後にはいつものが集まるんだから、その前に行きたいとこ行こうぜ」
「だね、ジュンが飽きたら集まろ」
「君達、俺は飽きることを知らない男だよ、どこまでついてこれるかな!」
「出来れば、ここまでで」
「歩美つまんねぇこと言ってないでいくぞっ、そんなんだとモテねぇぞ」
「別にモテなくていい、モテたいけど」
「どっちだよ、行くぞ」
いつものとはカズの家に溜まっている友達だ、最初は5、6人だったメンバーが今では20人以上いる
カズの部屋だけじゃ収まらずリビングまで人が入っている。
カズの家は共働きなので昼間は誰もいないが、さすがに申し訳ないと思って、前に1度ママさん嫌がらない? と聞いたことがある。
カズは「全然、オヤジもオフクロもなんとも思ってねぇよ、むしろ友達多くて喜んでるくらいだ」と言っていた。
僕達は誰に言われるでもなく、軽く片付けてから帰っていたし、ゴミは全部持ち帰っていた、そう言うところに、ママさん達も気づいていたのかなと、だからフレンドリーに接してくれたのかなと思った。
多分高校生活3年間で1番多く人と話すのは学校ではなくカズの家だ。
今僕は薄暗い場所で、あまり上手くはない歌を聴いている、多目的ホールと呼ばれるその場所で軽音楽部の人達が歌っていた。
上手くはなくても人は結構入っている、そんな場所からカズと、ジュンを置いて1人で出て行くところだ。
え、出た所に美菜さんが1人でいた。
「美菜さん」
「あっ、歩美君」
「何してるんですか?小華さん達は?」
「うん、今華達と軽音見にきたんだけど、疲れちゃって」
「俺もです、あっジュン達と来てて」
「そっかそっか、一緒だね」
「一緒ですね」
「歩美君暇?暇なら話し相手になってよ」
なんだこの展開、別に断る理由なんかないよ暇人だし、どうしようかなと思ってたとこだし、あったとしてもそっちを丁重に断るに決まってるじゃん。
「別になにも予定はないです、見たままのボッチです」
「ふふ、じゃ決まり行こっ、ボッチ君」
「はいっ」
美菜さんとこんなに話ができるなんて、夢みたいだ、文化祭最高じゃん、それと美菜さんを疲れさせた軽音の皆さん最高です。




