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ただ想うは君のことと・・・  作者: 小柴屋 歩夢
一章
14/52

独り立ち?

「おはよぉ歩美君」


「おはようございます」


 美菜さんだ、挨拶程度交わせる感じになった。


「おい、いつの間に話しできる距離になったんだよ」


「つい最近」


「おおおおおぉぉっス」


「オスッス小華さん、あっ小華さん友達のジュンです」


「おぉぉっス」


「あっ初めましてです、オス」


 ヤクルトさんも、美菜さんと1、2度挨拶している間に挨拶してくれるようになった。


「歩美でかしたぞ、小華さんと話しできた」


 ジュンも僕が初めて美菜さんと話した時と、同じような気持ちなのかな?


 ジュンと僕の、綺麗なお姉さん探しは終わっていた、僕はもちろんジュンも、好きな人を見つけたから、そうヤクルトさんだ、僕達は今、人間観察しながら美菜さんとヤクルトさんを見つけている、探していたのを悟られないように、そして気持ちがバレないように、挨拶を交わす。


 それだけで幸せな気持ちになる、危ない奴だと思ってくれて結構です。


「何か順調だな俺達」


「うん順調だね」


 高校に入った時の、不安が嘘のように順調だ。


 新しい友達もできた、好きな人もできた、その人と話しもできるようになった、コレ以上の順調があれば教えてほしいくらいだ。


 僕と同じ歳くらいの人達が1000人以上いるこの高校、僕と同じように思っている人はどのくらいいるのかな?


 ふと、そんなことを思う。


 入学してから半年が過ぎ、周りでも、あいつら付き合ってるらしいとか、あいつ7組のあいつにフラれたらしいとか、誰々と誰々が喧嘩したなど、色々な話が入ってくるようになってきた。


 僕より幸せな人も、不幸せな人もいるよな、上を見ても下を見てもキリがない。


 僕は僕のペースで、人はその人のペースで進めばいい。


「歩美〜行くぞー、次体育だぞ」


「今行くよっ」


 カズとジュンと僕で体育館に向う。


「そろそろ文化祭だな」


「文化祭って何するの?」


「俺もよく知らねぇ、カズは?」


「俺もよくは知らないけど、高校のお祭りみたいなヤツだと思う、何か売ったりとかして、一般人も来るって」


「へぇ〜お祭りね、楽しそうじゃん、な歩美」


「俺人混み苦手なんだよねっ」


「マジ?祭嫌いなヤツっているんだな」


「みんなジュンと同じじゃないからね、ジュンよりお祭りが好きな人もいれば、僕よりお祭りが嫌いな人もいるよ」


「そりゃそうだ」




 僕は人混みが苦手だ、今までも友達が行くからと、付き合いでお祭りには何度か行った、何度か行ったが、大体道の隅で人の流れを見ている感じだった。


 歩くのが速い人、ゆっくりな人、後ろを向いて話しながら進む人、恋人同士で手を繋いで進む人、色々な進み方がある。


 その流れに好んで入って行くことができなかった、どのように僕は、進んで行けばいいのかわからなかったから、だから進む時は友達の流れに任せていた。


 誰かについて行かないと迷子になってしまう気がした、1人で進める人を独り立ちって言うのかな・・・



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