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第7夜 ティルフィング(Tryfing)

 出典  北欧神話(ヘルヴォールとヘイドレク王のサガ)

 所有者 スヴァルフラーメ、ヘルヴォール、ヘイドレク、他



 最凶の魔剣 (デロデロデロデロデロリン♪ )


 オーディンの末裔まつえいであるスヴァルフラーメ王が、ドヴァリン、ドゥリンという2人のドワーフを、『柄もベルトも黄金で、斬れぬものはなく、けっしてさびつかず、持ち主が誰であれ勝利をもたらす剣を作れ! 作れなければ殺す』と脅迫して作らせた剣。

 無茶な要求だと思うが、ドワーフ達は見事にこの条件をクリアした。

 脅迫されたことにムカついたのか、ドワーフ達は、『鞘から抜くたび必ず1人命を奪い、3度願いをかなえるが、その後で持ち主を破滅させる』という呪いまで追加した。

 というわけで多機能な『のろわれた剣』が完成した。

 形状は実は詳しく書かれている書物がない。

 一般的に『錆びない両刃の剣(錆びない剣といえばダマスカスソードを思い出すなぁ)で、は黄金』で出来ていたとされている。




 ゲーム、ファイヤーエンブレム 聖戦せいせん系譜けいふでは『聖剣ティルフィング』として登場。

 流用するにしても、他に良い剣があると思うのが、よりによって鞘から抜くと血を見るまで鞘に戻らない剣の名前を流用するとは……




 では神話に話を戻して、最初の所有者は、作れと命じたスヴァルフラーメ王。もちろんドラクエ風に表現すると『デロデロデロデロデロリン♪ 』という感じで呪われてしまったわけだ。

 ヴァルフラーメ王の思惑通り、戦争に勝ち続けたわけだが、とうとう呪いが牙をむく。

 アングリムと一騎打ちの最中にティルフィングを奪われてしまい、ティルフィングの『持ち主が誰であれ勝利をもたらす』という特殊能力が発揮されたのか、スヴァルフラーメ王はアングリムにティルフィングで刺されて死亡。ティルフィングはアングリム家の所有となる。


 ティルフィングはアングリムの子、アンガンチュールの手に渡るが、デロデロデロデロデロリン♪ と呪いにやられたか不遇ふぐうの死を向かえ、ティルフィングはアンガンチュールと共に葬られる。


 ここで話は終わりかと思われたが、アンガンチュールの娘、ヘルヴォールが父の墓を探し出しティルフィングを入手。

 このあたりに何らかの悪意あくいを感じる。ティルフィングがこのまま封印されるのを拒んだかのようだ。

 彼女は男装の騎士であったが、何故か呪いから逃れ、ティルフィングを子に伝えた。


 しかし、これで呪いが収まったわけではなく、次男ヘイドレクが兄をティルフィングで斬殺。ほとんど狂戦士といってよい状態で、敵味方なく惨殺しまくる暴君として君臨する。

 そんなヘイドレクもデロデロデロデロデロリン♪ と暗殺者の手に掛かる。(じつはオーディンが裏で手を回した)


 そして、ティルフィングはヘイドレクの2人の息子に受け継がれるが、この兄弟もティルフィングの所有権をめぐってデロデロデロデロデロリン♪ と国を揺るがす戦争になる。

 以後、北欧神話においてティルフィングの行方は知れない。




 このティルフィング、マイケル・ムアコックの『エルリック・サーガ』の『魔剣ストームブリンガー』のモチーフになった剣だと言われている。

 ストームブリンガーも破滅をもたらす魔剣だが、複数の所有者を渡り歩いて災厄を撒き散らすという意味では、ティルフィングに肩を並べる魔剣はないだろう。


北欧神話は今回で一応終了。有名所はやったかな。

次回は、日本神話から『天叢雲剣あまのむらくものつるぎ』をやります。

草薙くさなぎつるぎ』といったほうが通りはよいかな。

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