表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/9

第3夜 レーヴァテイン(Laevateinn)

 出典   北欧神話

 所有者  スルト



 全てを焼き尽くす炎の剣


 最終戦争ラグナロク(神々の黄昏)において、世界樹ユグラシドルそして世界すら焼き尽くしてしまう剣。(ラグナロクは過去に起った神話ではなく、これから起ることだとされています)

 レーヴァテインは、七つの世界を結ぶ世界樹ユグラシドルどころか、世界すらも燃やしつくしてしまう剣だ。人間の使う聖剣や魔剣とは破壊力のケタが違う。

 直訳すれば『災いの枝』となる。『Laeva』は「破滅、災厄」を意味し、『teinn』は「枝、杖」を意味する。

 「○○の枝」で「剣」を意味するというものがあり、レーヴァテインは剣であるとされることが多い。

 日本では、レーヴァティン、レヴァンティン、レーヴァンテインなどのカタカナ表記が用いられるが、後者2つに関しては原語表記を見る限り正しいとは言えない。


 所有者は、炎の国ムスペルヘイム(Muspelheim)の王スルト(Surt:黒)。

 スルトはラグナロクにおいて巨人族に加担、虹の橋ビフロストを、魔犬ガルムを伴って渡り、神々の中でも万能を誇るフレイと対決、これを倒している。(このとき持っている剣はレーヴァテインとは別物という説もある)

 フレイは所有者を必ず勝利させる剣(めいは不明)を所有していたが、妻を娶るため御供の者に貸し与えていたためスルトに敗れる。(このフレイの勝利の剣こそ、レーヴァテインだとする説もある)

 ちなみに、このときフレイは鹿の角を武器にスルトと戦い、その戦いは長期化している。

 それこそ核兵器に匹敵するほどのレーヴァテインを持つスルト相手に、鹿の角で渡り合うとは(恐るべしフレイ)

 竜殺ドラゴンスレイヤーしのバルムンク(4夜にて紹介予定)とまではいわないが、もう少しマシな武器はなかったのだろうか……


 流用されている最近の作品といえば、アニメ『魔法少女リリカルなのは』シリーズで、シグナムが使用するアームドデバイス、「炎の剣 レヴァンティン」として登場しています。

 あと、ライトノベル『フルメタル・パニック!』に、アーム・スレイブ(機動兵器)『ARX-8 レーバテイン』として登場。

 私の作品『天駆ける戦乙女の翼』でも、剣型の武器として登場させる予定です。


 レーヴァテインを鍛えたのは、北欧神話界のトリックスターこと奸智かんちの神『ロキ』です。

 ロキはルーンを唱えながら剣を鍛え上げ、完成後は『レーギャルン(絶望)』という箱に収め、九つの鍵がかけられたうえ、どのような経過か不明だが、スルトの妻シンマラに預けられた。

 シンマラの家の前には2頭の番犬がいて、その番犬の気をそらしてレーヴァテインを手に入れるには、世界樹ユグドラシルの頂上にいる雄鶏ヴィドプニルの羽が必要。

 しかし、ヴィドニプルを仕留めるにはレーヴァテインが必要だという堂々巡りの罠が張り巡らされています。


 このレーヴァテイン、基本的に炎の剣という以外には特殊能力はありません。でも上記で書いたようにこの炎の剣の威力が半端ではなく。そのままの能力で作品に流用させるには難しいですね。


次夜は『バルムンク(Balmung)』を予定しています。

その次が『ニョルニル(Mjolnir)』あたりかな。

もし取り上げて欲しい幻想武器があれば、感想までよろしくお願いします。

ついでに評価も入れてくれればうれしいです。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ