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第2夜 グングニル (Gungnir)

 出典   北欧神話

 所有者  オーディン



 主神の槍


 魔槍グングニル。日本ではグングニールやグーングニルとも表記される北欧神話に出てくる槍です。主神オーディンの持つ槍なので魔槍ではなく『聖槍』と呼ばれるべきなのだろうけど、聖槍というと通常は『ロンギヌスの槍』をさします。


 製作者はドヴェルグの鍛冶屋『イーヴァルディーの息子達』とよばれる2人のドワーフ。

 柄の部分は北欧神話で神聖な木といわれているトリネコで作られ、穂先の材質は不明だが、破壊力を増すルーン(魔力のある文字)が彫られているらしい。

 特殊能力として、オーディンの手を離れると必ず敵に命中し、全ての防御を貫いた上、さらにオーディンの元に戻ってくるという理想的な武器だ。

 源典の中で名称は出てこないが、シグルス(ジークフリート)の父、ジークムントの持つ『グラム(バルムンク、ノートゥングともいいます)』を一撃で砕いた槍はグングニルだといわれています。

 あとラグナロクでも、フェンリルのわき腹を貫き、あわやというところまで追い詰めている。それでも運命は変えられず、オーディンは丸呑みにされてしまうが。


 私は『グングニル』と聞くと、『BUMPバンプ OFオブ CHICKENチキン』の同名の楽曲を思い出します。

 またアニメ『機動戦士ガンダムSEED』に『グングニール』という、ザフト軍が開発した強力なEMP (Electo Magnetic Pulse=電磁衝撃波)発生装置であり、電離層の乱れを引き起こす事により、通信や精密機器を使用不能にする対電子機器用特殊兵器として名前が流用されています。

 私の小説では『天駆ける戦乙女の翼』にて、名前を流用させてもらっています。


 では所有者のオーディン(Odin)について。

 オーディンは片目で長い顎ひげを生やし、頭にはつば広の帽子、手には槍を持ち、腕には金の腕輪をはめ、ローブを着た老人として描かれます。

 あまり偉そうにイメージできないのは、私の想像力が足りないのでしょうか?

 また、ゲリ(Geri)とフレキ(Freki)という名の狼や、フギン(Huginn)とムニン(Muninn)という名のワタリカラスを従えた姿のほか、八本足の駿馬スレイプニール(Sleipnir)に騎乗した姿も多いですよ。


 また主神というだけあってエピソードも多く。

 トリネコの木で首を吊り、わき腹をやりで突き刺し、魔力を秘めたルーン文字を得たり、 智恵の泉を守護する老巨人ミーミールに自分の片目を与えることで、智恵の泉の水を飲ませてもらったりしている。

 オーディンの役目として大きなものは、戦乙女ワルキューレ達を使ってヴァルハラ(戦死者の館)に勇者を集めること。集められた勇者はオーディンの精鋭として、やがて勃発する巨人族との戦闘『ラグナロク(神々の黄昏)』に参戦することになる。

 なおヴァルハラに集められた勇者達は、ワルキューレによってもてなされながら、日々戦闘訓練を行う。激しい訓練で死者が出たとしても、翌日の朝には生き返ってしまうそうだ。ヴァルハラは540以上もの扉があり,60万人もの勇者が生活できる空間があるとされている。


次回は日本神話あたりにとも思ったのですが、感想で『レーヴァテイン』の名前が挙がったので、北欧神話系でまとめていこうかと思います。

というわけで次夜は、『レーヴァテイン(Laevateinn)』です。

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