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第1夜 エクスカリバー(Excalibur)

記念すべき1夜目は、あまりにも有名な『エクスカリバー』です。

 出典   アーサー王伝説

 所持者  アーサー・ペンドラゴン



 2本のエクスカリバー


 『アーサー王と円卓の騎士』で有名なアーサー・ペンドラゴンが所有する両刃の片手剣(もしくは両手で扱うことも出来るバスターソード)。刀身は光り輝きその切れ味もすざまじい上に、さやは持ち主の傷を癒すといわれている。(伝承でんしょうによっては、血を流すことも無い。とまでされている)


 一昔ひとむかし前のゲームなどでは、どんなものでも断ち切る最強の剣としてよく登場していました。

 最近の作品では『Fateフェイト/stayステイ nightナイト』で、ヒロインの1人であるセイバーのサーヴァントが、エクスカリバーを『約束された勝利の剣』。そのさやを『全て遠き理想郷アバロン』という宝具ほうぐとして流用されていました。


 アーサーがエクスカリバーを手にするまでの物語はあまりにも有名で、いまさら説明するのも何ですが、知らないという人もいるかもしれないので簡単に書きます。


 ブリトン王ウーサーの息子であるアーサーは、そのことを知らずに魔法使いマーリンに引き取られ、エクター卿の下で15歳まで育つ。

 その頃には父王はすでに亡くなっており、ブリトン王は空位の状態で、後継者争いが続いていた。

 そこで魔法使いマーリンは台座(岩ともいわれています)に1本の剣を突き立て、台座に『この剣を抜いた者が全イングランドの正当な王である』と文字を彫りカンタベリー大寺院の庭に設置しました。

 幾人もの諸侯、騎士たちが剣を抜こうとしたが誰も剣を抜くことは出来なかった。

 だが、15歳になったアーサーがあっさりと抜いてしまい。アーサーはブリトン王の後継者の有資格者として即位する。

 その後の戦いで(アーサーが騎士道に反する行いをしたため)エクスカリバーは折れてしまいます。そこでマーリンが湖の貴婦人(妖精)の元へ、アーサーを導き新たな剣を手に入れる。その剣もまたエクスカリバーと呼ばれる。


 実をいうと、鞘に持ち主の傷を癒す力があるのは、湖の貴婦人から手に入れた剣のほうで、台座から抜いた剣の鞘にはその力はありません。

 そこで、語源をたどるとアーサーが引き抜いた剣が『カリバーン(Caliburn)』。それがきたえ直され(交換されて)『エクス(Ex) カリバーン(Caliburn)』となり最終的に『エクスカリバー(Excalibur)』となったと考えるのが、一番矛盾が少ないと思われる。


 なお、アーサーは異父姉モルガン・ル・フェイに鞘を奪われ、モードレッド卿との戦いで大怪我を負ってしまい、妖精たちの島、アバロンに姿を消してしまう。そしてエクスカリバーは湖の貴婦人に返却されて物語は幕を下ろします。


 実はエクスカリバーは剣自体の攻撃力より、鞘の能力が大事ですね。だって所有している限り負傷することが無いのだから。


 最後に、実際にアーサーが居たとされる時代は、スクラマサクスという片刃剣が主流であり、古い文献にはエクスカリバーも片刃の剣として描かれている場合もあります。


次回は北欧神話から『グングニル』の予定。

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