表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/7

ご来場をお待ちしております

 その後の調整を経て、一度に二十人の剣豪クラスの修羅が来ます。それ以上だと恐怖や危機感が薄くなります。

 七層までに減らせるのは十四、五人がやっと。

 十二、三人の時もあります。

 複数の剣豪戦に合わせて強化された馬頭さんが、二人か三人討ち取って、五、六人残ってしまったりもします。

 馬頭さんが討ち取ったのまでが俺のポイントになります。召還はハエと最猛勝だけなので、三匹までセーフなくなりました。

 温存したいけど、でも、四つん這い女達が痛いのを見るのも辛い。


 亡者の方は何人残っても同じ。

 馬頭さんの部屋を出られる修羅は一人だけ。

 それを各層のモンスターが全力で倒します。剣を持って出たものはいません。

 もしも、剣を持って外に出られても、特別な剣を持った者として他の修羅の標的になるだけなのですけど。


 俺は「ダンジョン地獄」の完成品になりました。


 どれだけの修羅と戦い、どれだけの時間が経ったのでしょう、俺の入り口にツルが伸び始めました。

 自分の入り口は今まで見れなかったんですが、ツル視点で見えるようになりました。

 岩で出来てはいますが、どうみても、絵に描いちゃいけない穴及びその周辺です。

 俺、性犯罪者だったんだろうな。


 ツルが次第に太くなって、先が膨らみ始めました。ハスの花とか咲くんでしょうか。

 つぼみ、丸いですね。色も濃い緑。牡丹のつぼみかな。


 咲きました。ラフレシア。まあ、そうでしょ。俺が咲かせる花なんて。

 花の真ん中が少し硬くなって膨らんで行きます。種が出来るようです。

「ダンジョン地獄」が量産されるんでしょうか。


 あ、なんだろう、性欲が種に吸収されて行くみたい。楽。

 だんだん種が膨らんで、もう一つって感じで止まりました。

 俺、結構頑張ったから、解消され過ぎて足りなくなったのかも。


 どうすりゃいいんだろう。

 閻魔様の悪口言ったら増えたっけ。よし。


 閻魔のばかあ! カス! 何がダンジョンの性欲だ! センス悪過ぎ!

 お、増えた!

 地蔵のケチ! 助けてくれたっていいじゃないか! せめて顔出すだけでも出せよ!

 種がどんどん膨らんで行く! そして、耐え切れなくなって、飛びました!

 って、なんで俺が飛んでるんでしょう? 


 種の成長が止まったところで、仏様に祈ってたら特赦で人間に生まれ変われた?

 あの、俺、自分で蜘蛛の糸千切りましたか?

 はい、あれが俺の本性です。

 どこ行くんでしょう? 地獄の割と奥の方ですか。

 そこでもう一回ダンジョン地獄ですね。もっと上? て言うか下ですか。

 はい、罪増えたのは判っています。

 でも、馬頭さんや四つん這い女達はどうなるのでしょう。悪いのは俺だけです。

 女達は罪に応じて何かに転生で、人間になれなくても畜生道からは出られるんですか。

 馬頭さんは獄卒に昇格。よかった。



 そんな訳で、今の俺は「罪深いダンジョン地獄」です。

 亡者の中でも性質の悪い下衆野郎専用です。野郎って言っても女も来ますけどね。

 入り口のビジュアルのせいか、圧倒的に男が多いですけど。

 地獄の割と奥の方にあります。

 皆さん、よかったら来て下さいね。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ