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ALC0051⇔私、ちょっとばかし無茶しちゃいました

ご要望のあった各キャラクターのステータス表記をあとがきにて記載させて頂きます。

今回はルーファス・アルルハイドのステータスです。

 

 『てんかん』

 

 大昔には『狐憑き』などとも呼ばれ、原因不明の痙攣症状や発作等、奇行を行う人々の差別用語として使われていた言葉。

 現在では脳疾患の一つとして広く認知されて来ている、慢性的な疾患である。

 発症原因は様々だが、それらのうちの一つに『強烈な光の明滅』により発症するという例がある。

 

 そう。

 私が小学生の時に世間を騒がした事件も、まさにこれが原因であった。




 目の前のてんかん患者は泡を吹き全身痙攣を起こしている。

 周りを見ると、他の患者はここまで酷くは無いみたいだ。


「ねえ、しっかりして!」


 年は12~13歳くらいだろうか。

 まだあどけない表情の少年は白目を剥き全身痙攣が止まないでいる。


(まずいわ……。このままじゃ……)


 呼吸困難を起こしている少年に何とか呼吸をさせようと気道を確保するが、少年は徐々に意識を失い全身痙攣が止んで行く。


「おい! サナ――」


「待て、ゼギル」


 もう一度私に声を掛けようと叫びだしたゼギルをルーファスは静止させる。

 しかし今は説明している時間が無い。

 私は静かになってしまった少年の心臓に耳を当てる。


 心臓が、停止している――。


「くそ、ふざけないでよ! こんなんで死なれたら私、一生立ち直れないじゃないのよ!」


 そのまま地面に少年を寝かせ心臓マッサージを始める。


「あれは……?」


 ルーファスが疑問符を投げ掛ける。

 ようやく追いついてきたアーネルも事態が飲み込めていない様子でこちらを伺っている。


「生きてよ! 勝手に死なないで!」


 数回の心臓マッサージの後、少年に口づけをする私。


「おい! サナエ! お前一体何を――」


「いいから」


 私に詰め寄ろうとするゼギルを再度制するルーファス。


「ルーファス様!」


「ゼギル、アーネル。他の『吸血鬼ヴァンパイア』を介抱するんだ」


「なっ!?」


「本気ですか? ルーファスさん……」


 私が少年の蘇生術に躍起になっている傍ら、3人は倒れている他の患者の介抱に回る。


『……げほっ! げほげほっ!!』


 何度か心臓マッサージとマウスツーマウスを繰り返した直後。

 少年が目を覚ました。


「良かった……。目を覚ましてくれて……」


 その場にへたり込む私。

 心肺蘇生法は時間との勝負。

 すぐさま実行に移れたから良いものの……。

 あのまま馬車を素通りさせてたらと思うとゾッとする。


『ぐぐ……! ぐあああ!!!』


 少年はくぐもった声で叫びながら私の腕に噛み付いた。


「――っ――!!」


「ほら見ろ! 言わんこっちゃねぇ! そいつから離れろ、サナエ!」


 両盾を構えながら少年に殺意を向けるゼギル。


「サナエさん!」


 私に杖を向け魔法を詠唱するアーネル。

 途端に噛まれた腕の痛みが消える。

 これが、『回復魔法』という奴なのか。


『グルルル……』


 尚も私の腕から離れない少年。

 血を、吸っている?


「ルーファス様! 流石にもう俺は待てねぇぜ……!」


 ゼギルが両盾を構えて少年に狙いを定める。


「待ってゼギル!」


「ちっ、どけサナエ! そいつは『吸血鬼ヴァンパイア』だ! 現にお前の血を吸っているだろうが! お前まで『吸血鬼ヴァンパイア』にされちまうぞ!」


『グルルル……』


 少年は確かに私の腕に噛み付き、血を吸っている。

 でも――。


「……牙が無いわ」


「ああ!?」


「この子、『牙』が無いの。吸血鬼ヴァンパイアだったら牙くらい生えているのでしょう?」


 少年は尚も血を吸い続ける。

 まるで――母親の母乳を吸うかのように。

 アーネルが常に回復魔法を掛けてくれているせいからか、痛みを全く感じずに私は少年を見やる。


「……サナエは、彼らが『人間』だと?」


 倒れた患者の介抱を終えたルーファスがゼギルの肩を叩きこちらに近付いて来る。


「……分らない。分らないけど……」


 私は少年の頭を優しく撫でる。


『グルルル……』


 この子はただ、単純にお腹が空いているだけなのでは無いだろうか?

 血液には大量の『栄養素』が溶け込んでいる。

 この世には吸血鬼では無くとも『吸血行為』により生命を営んでいる生物はいくらでもいるだろう。

 例えば普段は他の動物と同じ様に生活をしていたとしても、何かしらの影響――例えば極度の空腹や繁殖行為等の為に吸血行為を偶発的に行う生物もいると聞いたことがある。


 例えば、彼らの様に『吸血鬼ヴァンパイア』と呼ばれている者達が、この世界の『無知』で迫害を受け、常人とはかけ離れた生活を強いられていたとしたら?

 自身が生き残る為に最適な栄養摂取方法――『吸血』を思い付いたとしたら――。




「まさか、サナエ。彼らも『ハクナ族』と同じ様な状況になっているのだと?」


 私の表情から考えを読み取った様子のルーファス。


「……ええ。確証は無いんだけど、でも色々と質問したい事はあるわ」


『グルルル……』


 あらかた血を吸い終わったのだろう。

 少年は私の腕から口を離し、私の膝の上に頭を乗せたまま眠りに付いてしまった。


「ふう……。全くもう、無茶はしないで下さいよぅ、サナエさん……」


 その間ずっと回復魔法を詠唱し続けてくれていたアーネルが溜息を吐き詠唱を解く。


「取り敢えずその少年は大丈夫なのだろう? ならば一度馬車に戻ろう。倒れた彼らもじきに目を覚ます筈。ここで囲まれたまま話をするのは流石にまずいと思うよ」


 ルーファスの提案に乗り、少年を地面に寝かせ馬車に戻る私達。




「そうだな。続けざまで悪いんだけど、アーネル」


「ええ。馬車の周囲に防護結界を張っておけば良いのね」


 馬車に戻るとアーネルは結界魔法を詠唱する。


「ああもう! 一体何が何なんだよ! 俺にはさっぱりわからねぇ……!」


 イライラを隠そうともしないゼギル。


「クウウン」


「ごめんね、くまごろう。せっかく気持ち良く寝てたのにね」


 寄り添ってきたくまごろうを抱き、頭を撫でる。


「時間が無い。さっそく聞かせて貰おうか、サナエ――」


 ルーファスが場を仕切る。


「ええ。私も聞きたい事がいくつかあるわ」



 私は一つ目の質問を問う。


 彼らの住処とされている『呪われた街』とは一体何なのか――。


















 

==========



NAME ルーファス・アルルハイド/双剣士ツインセイバー

LV 38

HP 34100/34100

SP 9200/9200

MP 600/600

STR 223

ATK 1124

VIT 246

DEF 422

DEX 154

AGI 181

INT 76

MAT 98

MDE 131

HIT 301

LUC 98




右手/黒剣アーザイムゼヘウム〔A-〕

左手/血盟剣ブラッドグラム〔B+〕

頭/髪留めの護謨〔C+〕

胴/白氷の軽鎧〔B-〕

腰/白氷の軽腰鎧〔B+〕

足/白氷の足鎧〔A-〕

アクセサリー①/なし

アクセサリー②/なし

アクセサリー③/なし



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