死の世界と死神
【アリサ】
(これはもしかして・・・・・・いえ、絶対かもしれないわ!)
自分は死神だと、レイさんは言った。じゃああの人が言っていた『死神さん』・・・・・・?
「あの!質問いいですか?」
「え・・・・・・?あ、あぁ・・・・・・いいが」
レイさんはすごく驚いている様子だった。少し唐突過ぎたのかも・・・・・・
「あ!えっと・・・・・・プルートさんって知ってます?」
「っ!!」
・・・・・・?レイさんの顔が曇った。
「ああ、よく知っている・・・・・・何故アリサがその名前を?」
「えっ!えっとですね・・・・・・その人が、私の所に死神と名乗る人が来たら、プルートと言う名前を出せって」
【アリサ(回想)】
そう、今から約4年前。私の家に、プルートという女性が訪れた。その頃は私は母と暮らしていて・・・・・・でも、母は病気だった。
「あなたのお母上はじきにこの世を去り、天へと還されるでしょう」
突然家に来てそう言ったその人は、私を見てまたこう言った。
「お母上がお亡くなりになろうとも、あなたの周りには、守ってくれる者が多くいるのですね」
「・・・・・・何の、ことですか?」
「いいえ・・・・・・独り言です」
最後にプルートと言う名前と、次に私の前に現れた死神に伝える伝言を置いて、彼女は消え去った。
【アリサ】
その過去の出来事を、全てレイさんに伝えた。レイさんは私の話している間は一言も口にせず、静かに聞いていてくれた。
「・・・・・・なるほど。プルートは一度ここに・・・・・・」
話し終わった後、ひとつ間を置いてレイさんは言った。
「お知り合いだったんですね。プルートさんは、レイさんがここに来ることを知っていたんでしょうか・・・・・・」
「まあな。あの人は占いを得意としていると聞いたことがある。本人から聞いた話ではないが・・・・・・」
「そうなんですか・・・・・・?」
私は首を傾げて言った。